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ということでちとアウトめな話シリーズ
「義務を果たさずに権利を主張するな」というフレーズ、よく耳にしますね。
ただにせぞーの理解では権利と義務の関係については逆だと思っています。
つまり、「権利がある状態とは他者に義務を与えられる状態」という理解です。
簡単な例えで言えば、世の中誰もに生きる権利があります(あるとしてください)。
それは逆に言えば、小さくは周囲の人や会社、大きくは国や世界にはその人を生かす義務があるわけです。
だから殺したり見殺しにすれば各国で何らかの罪に問われますよね。
それは権利の侵害を罰する義務が国にあるからです。
ちなみに国民の権利(国に義務を与える力)を保障するのが憲法という理解です。民主主義における国民主権というやつですね。

さて、そういう理解から冒頭のフレーズを思い返してみます。
「義務を果たさずに権利を主張するな」
これは誰が言う言葉でしょうか?
たとえば親や上司など、要するに目上の人ですね。
するとこの場合の義務とは、目上の人が課したものでなくてはなりません。
「働かざるもの食うべからず」というのも似たフレーズですが、この場合本当に食事を奪える(食事をしない義務を課す)とは限りません。
たとえば親子間でこれをすればともすれば虐待となり問題になりますね。他人の食事を奪う権利は法的に認められていないからです。
つまり「義務を果たさずに権利を主張するな」というフレーズが有効な状況というのは、目上の人が目下の人に権利を行使できている状況なのです。

一般的に、目上の人はさまざまなルールに基づいて大勢の目下の人にさまざまな権利を行使できるものです。
こういった人を一言で表すなら、「権力者」ということになります。
権力とはつまりその社会の中で権利をどれだけ多く行使できるかということを表す単語なのだと思います。
言い換えれば他人にどれだけ義務を課せるかですね。

そして社会とは人の集まりですから、権利の行使を認めるのはその人々です。
みんなが嫌と言って反旗を翻せば成り立ちません。当たり前ですが。
つまり権力とは支持者の数に担保されているものです。
原始的に言えば数が多いほど戦では有利ですよね。
多数決の理屈です。

まとめると、権利とは義務を相手に課す力。
権力とは行使できる権利と権利を行使できる相手の多さ=支持者の多さ。
権力に話が及んだので、権力についての話はまたいつか。