☆☆☆
250629 罪人たちを観た

罪人たちを観た。6月29日、立川シネマシティにて、字幕版。雨音-AMEOTO。

オススメ度★★★☆☆

内容的にはいいのだけど、ホラーでけっこう血も出るのでオススメ度としては星3。
見て損はしないけどキツイシーンもあるので気をつけて!くらいの意。以下ネタバレあり。

ありきたりな言い方をすれば、黒人(ひいては全ての人間)の自由とか、音楽の力みたいなとこにフィーチャーした作品だったなと思う。
サミーが最も自由だったと述べた、あの過去現在未来が入り交じるあのシークエンスは素晴らしかったと思う。

しかし、ただ黒人の自由とか音楽の力について語るなら、吸血鬼ホラーにする必要はないわけで、そこの意図が個人的には映画を見ただけでは読み解けなかった。
吸血鬼をKKKのメタファーと言う人も見かけたけれど、KKKはちゃんとメタファーじゃないそのものがラストでめちゃめちゃにしばかれてたわけで、あえて被せる必要がない。
そして音楽の力を語るこの映画において、ブルースと同じくらいに印象的に奏でられるアイルランドの音楽とダンスを、KKKのメタファーに託すはずがない。
この映画にとって吸血鬼とは一筋縄に悪役と切り捨てられる存在ではないということだろう。その複雑な造形が何を示しているのかが、自分の理解力と教養レベルではわからなかった。

あと、キャラクターが良かった。ヴァンパイアのボス、レミックが特に良かったかなあ。

250625 機動戦士ガンダムGQuuuuuuXを見終わった(ガンダム初見)

機動戦士ガンダムGQuuuuuuX、最終回まで見終わった。

一言で言うと、とても楽しい作品だったなと思う。

自分は機動戦士ガンダムシリーズを一切見ていなかった。ガンダムの見た目とか、シャアというキャラの存在とか、そういうのは知っていたけれど。あと、なんかニュータイプが超能力者?的な感じの存在だとか。
このレベルだったので、どういう話かも世界観も全然知らない、ガンダム初見の人間だ。

そんな自分がジークアクスには興味を持った。というか、やたら話題だったのと、ネタバレがネットに氾濫する類の作品になることが目に見えていたうえ、先行上映の劇場版Beginningもネタバレ厳禁みたいな感じだったので、ネタバレ踏む前に行ったるか!みたいな気持ちだったと思う。
こういうネタバレ厳禁系にちょっと弱いところがある。
劇場版を見に行った時の感想は以下リンク先。
https://nisezo.com/archives/7759
この時に期待していた内容とは違ったけれど、十分楽しめたなあと思う。

まず、そもそも自分はTVアニメが不慣れなのだけど、その立場から言うと、視覚的に退屈しないのがとても良かった。作画がずっと良いし、よく動く。見ていて楽しい。ガンダムのデザインなどが良く言えば情報量が多く悪く言えばゴチャゴチャしているのだけど、その情報量の多さも個人的には良かった。
Beginningのクオリティは劇場版だからと思っていたけれど、そのクオリティがずっと続いてくれたのが嬉しい。
アニメファンからすると今更なことかもしれないが、たまにTVアニメを見かけたとき、絵が崩れているなあとか、絵が動かないなあとか思ってしまうことがある。それを許容できることもあるけれど、TVアニメに不慣れな身にとっては特に思い入れがないとスパッと離れてしまうかなり大きい要因なので、大事なところ。今期だとヴィジランテも(原作が好きだから)視聴しているけれど、そちらも作画と動きがいいから見ていられている。
あとガンダムをはじめとするロボのビジュアルが普通にいい。ロボじゃなくてモビルスーツだっけ。違いがよくわからないけど。最初はガンダム以外は旧作の感じなのかなと思っていたけど、旧作っぽいロボや戦艦にも見てるうちに味わいを感じてきて良かった。

音楽も非常に気分を盛り上げてくれてよかった。
とにかくTVアニメ不慣れマンとしては、「退屈しない」のが大事なので、絵と音楽が最高なら全然問題ない。

この辺、上述の劇場版を見た時によぎった、懐古作品なのでは?→スタジオカラー作品→シン仮面ライダーみたいになってしまうのでは?という懸念はハズレとなった。ジークアクス、懐古作品というのはどうやらそういう一面もある作品だったようだけれど、映像作品としてクオリティがかなり高かったし、話も楽しかったので、懐古要素があること以外全然シン仮面ライダーとは真逆の作品だなと思った。シン仮面ライダー好きな人には引き合いに出してけなしてごめんだけど。でもBeginning見たらシン仮面ライダー連想しちゃうのしょうがなくない?

以下、ネタバレ込みでざっくりと。

ストーリーについて、はじめの方の展開は正直あまり良くなかった。というか、Beginningの構成がかなり良かったので、比較すると見劣りした。
過去のエピソード、赤いガンダムにまつわるものが事前に提示されていないと、1話の展開はピースが欠けたように感じてやや物足りなく感じた。
ただまあBeginningを観ていたので、本番は4話からと割り切れた。

全体的にはストーリーは結構駆け足な感じで物足りなく感じた。これは「描写が足りずつまらなかった」ではなくて、「楽しくて魅力的なのでもっと見たかった」という意味。視聴直後の感想として、要素が足りず未完成だとはあまり思わないけれど、付け足せる要素はたくさんあると思う。例えばマチュ・ニャアン・シュウジが3人でいる描写はもっと見たかったし、クラバももっと見たかったし、サイコガンダムの出番も、キシリアニャアンも、なんかその他にもいろいろ。
あとは謎というか、一見してわからない考察要素もあるんだろう。というか、ガンダム初見の自分は汲み取れていないところがかなり多いと思う。
クランバトルが前半までで終わってしまったのはちょっと惜しかったけれど、まあ確かにあのままクラバを続けてもガンダムという兵器の作品としては話の広がりがあまりない気もするので、仕方ないのかなと思う。
それよりもサイコガンダム以降のガラガラと雪崩を打つような毎話先の読めない展開は意外と心地よかったし、最終的な顛末も満足のいくものだった。

話のテーマみたいなところはさすがに汲み取れないのでそこは勘弁して欲しい。(他の作品にも言えることだけど、自分は頭が良くなく、テーマを拾い上げるのがうまくない)
終盤ではニュータイプとはどういう存在か、みたいなことが語られていて、おそらくそこがひとつのテーマだと思うけど、まずガンダムにおけるニュータイプの位置づけみたいなものがよくわからない。シャリア・ブルとかが、ニュータイプがニュータイプとして生きられる世界、というのを目指していたり、ニュータイプなんていないとか言われたり、ジークアクス世界においては、あまり良い扱いは受けていないようだけれど。
この辺はたぶん、ガンダムシリーズを通じてニュータイプ(人類の進化形?)とは何かという問いみたいなのがあり、それに各作品答えていて、ジークアクスでもジークアクスとしての論を出したということなのだろう(違ったらごめん)。だからニュータイプについていちいち説明がないのかもしれない。(実際本作は過去作共通用語っぽいものはほとんど説明なしで出してきていたような気がする。スパイダーマンのリブートの度にベンおじさん死なすのどうなのみたいな感じで、うんざりされるからか?)
で、それについては最終話のマチュのセリフが全てなのかなと思う。ニュータイプは進化だから、進化し続けるもの、今日より明日強くなる者こそがニュータイプだということなのか。シャリア・ブルの言う自由のために傷つく者というのは、守られない自由を求める者ということ?それは確かに、1話から閉塞した現状からの自由を求めていたマチュを表す言葉ではあるように思う。

あとはまあ、なんかフンワリ流されていた、ニュータイプのために地球人皆殺しみたいな話も、シャリア・ブルがキッチリ否定してくれたので良かった。そらそうよ。

キャラクターについてはさすがに必要最低限という感じで、もっと見たいというところも多いけれど、マチュとニャアン、シャリア・ブル、シャア、エグザべのあたりはひとまず最低限満足かな。マチュはしっかり主人公になったし、ニャアンはマチュとマブになった時の笑顔が本当に幼くて良かった。
ひとつ不満点としては、シュウジはそもそもが不思議系のつかみどころのないキャラだったので、終盤になってやっと色々明かされてわかりかけたら終わってしまった。もう少し内心が明らかになっていたら良かったなと思うけど、マチュにキスされた時の赤面は年相応の素のシュウジという感じがして良かった。

ラスト2話のあれらはさすがにガンダム未見の自分でもわかる衝撃的シーンで、正直に言ってめちゃくちゃ笑ってしまった。
とくに11話のガンダム登場ラストは、ここまでの世界観はこのネタのためのフリだったってこと!?と衝撃を受けた。このガンダム……おれでも知ってる〜〜!!
まあでもBeginningでいきなりシャアを出してきていたので、ネタ的には、それをもう一回やったようなものかもしれない。
12話の巨大化は、なんだったのかよくわからないが、異世界物体だから自由自在みたいな話なのか?とにかくめちゃくちゃ面白かったけれど……。
あと、ジークアクスの声は初見だとわからなかったけど、2回目でわかった。安室透の声じゃん!てことはアムロかよお前!

あと人の感想を見かけた中にあった、シュウジ=富野由悠季説も笑ってしまった。なんかセリフと自伝タイトルが同じとか、割と納得できそうなのが可笑しい。富野由悠季へのラブレターかな?

ガンダム有識者や考察勢にとっては、色々な方向からの掘り下げができて味わい深いんだろうなあ。と思う。
ガンダム初見の自分としては、過去作も見てみたいなと思える出来だった。

250624雑感 ルーターを買い換えた

新しいルーターを買った。
TP-Link Archer BE550。

諸事情で家の回線契約をドコモ光(フレッツ)からJAL光(USEN)に変えることになった(そもそも自分はドコモユーザーではない)。
特にルーターを買い換えるという発想もなかったのだけど、どうやらJAL光ではXpass(クロスパス)というのに対応しているルーターでないとIPv6が使えないらしく、古いルーターはクロスパス非対応のため、買い換えるという判断に至った。
ちなみに古いルーターはNEC Aterm WG2600HP3。2019年1月24日に購入。ルーターは4〜5年で買い換えろなどと家電量販店のポップに書いてあるのを見かけたが、6年半近く使えばルーターとしてはもうやりきったと言えるだろう。

選ぶ基準としては、まずWifi7対応。
最近買ったスマホのGalaxy S25 UltraがWifi7対応なので、せっかくなら試してみようと思った。Wifi7の次は当面出ないだろうと勝手に予想しているので、今買っておけば前線で長く使えるだろうと適当に当て込んだ。
そしてせっかくWifi7対応なら、6GHz帯も試してみたい。そうなるとトライバンドになる。

以上は無線での速度を追求した判断のように見えるが、実際にはそうではない。なぜなら回線がJAL光のマンション1ギガプランだから。回線がネックになっているのにルーターで凝ってもさして意味がない。
そしてドコモ光で古いルーターの時の速度にもさほど文句はなかった。オンライン対戦のアクションやFPSといったゲームをやりこむタイプの人間ではないので、下り100Mbpsくらい出ていれば満足なのだ。
なのでWifi7とか6GHz帯とかは新しいものにちょっと触ってみたいくらいの気持ちに過ぎない。それでめちゃくちゃ早くなってくれたらそれに越したことはないのだけど。
とはいえ将来どうなるかはわからないので、ひょっとすると長く使っているうちにこの機能がついてて良かったと思う日も来るかもしれない。少なくとも、ない方が良かったということにはなるまい。

話を戻すと、Wifi7でトライバンド、この時点でだいぶ高価格帯のルーターになってくるが、個人的に痛かったのは、NECがトライバンドのWifi7ルーターを出していない点だった。
自分はNECのルーターをなんとなく信用しているので、NECを優先して買おうと思っていたのだけど、それがないとなると選択が悩ましくなってくる。

結果、選択肢は2つに絞られた。BUFFALOのAirstation WXR9300BE6Pと、TP-LinkのArcher BE550だ。Wifi7トライバンドルーターで最安レベル。スペックは大差なし。家電量販店では、前者が約3万円弱、後者が約2万5千円弱といったところ。冒頭に書いたとおり、今回は後者を選択した。金銭的にあまり余裕がないのもある。
また、WXR9300BE6Pを選ばなかった理由のひとつに形状がある。WXR9300BE6Pは、触覚のような大きく細いアンテナが4つついている。壊しそうだな、と思った。自分がルーターを置いているのは床の上なので。ああいうアンテナがあった方が効果は高いのかもしれないけれど。
あと、自分の実用上関係ないが気になった点として、BE550は全てのポートが2.5GHzなのに対して、WXR9300BE6PはWANポートが10GHzでLANポートが1GHzというところ。WXR9300BE6Pは場合によっては無線より有線の方が遅いということになる。どうなんだそれ?でもWifi7はそもそも有線より早いんだっけ?

というわけで、BE550を購入した。ちなみにビックカメラで、古いルーター下取り3000円引きがあるらしいので、後日持っていく。
と思って古いルーターの箱を開けたら、さらに古いルーター(Aterm WR8750N)が出てきたので、2個持っていっても引き取ってくれるか明日聞いてみよう……。(聞いてみた。一つにつき一つしか下取りできないとのこと。まあ当然か)

さて、買って帰ったところ、昨日今日あたりに回線が切り替わったのかわからないが、WiFi(WG2600HP3)の調子がおかしい。スマートリモコンはつながらないし、ほとんどのサイトにもアクセスできない(TwitterやBlueskyといったSNS、各種サイトなど)。ただ、ほとんどつながらない割に、Googleのスピードテストなんかはきっちり作動するし、YouTubeも問題なく新しい動画が見られる不思議。スピードテストに至っては下り400Mbpsとか出してくる。さすがに嘘だよそれは。
何がどうなっているのかはよくわからないが、新しいルーターを設定したところ、まともにつながるようになったので良しとする。

ちなみに上述のスピードテストにおいて、古いルーターと新しいルーターでさほど速度は変わっていな……というかむしろ遅くなった。下りは50Gbpsくらい下がった。
ついでに言えば、新しいルーターはスマートコネクトで2.4GHzと5GHzが合体している設定にしたのだけど、スマートコネクト側と6GHzで特に速度に差はない。
という、なんとも微妙な結果になった。
ちなみに、スマホのWifiアイコンには7と表示されているので、しっかりWifi7で通信しているらしい。
結果だけ言えば、2万円あまり払ってルーターを買い換えた結果、速度が落ちたということになる。多少は上がるかと思ったのだけど。
まあ、スピードテストがどれほどあてになるかという問題もある。なにしろ古い方はほとんどのサイトにつながらない状態で測定したので。
ただまあ、速度は置いておいても6年半使ったルーターだし、買い換えはどのみち必要だったと自分に言い聞かせることとしよう。