クレイヴン・ザ・ハンターを観た。12月14日、立川シネマシティにて、字幕。
オススメ度★★★☆☆
見る前の期待は一切なくて、まあSSUの暫定最終作だし義理で観るか〜……という感じだったのだけど、思ったより良かった。傑作とは言えないけれど良作。
ただ、アメコミ映画だということを事前に知らないと受け入れにくいかもしれない。予告編にも出ているが、全身ガチガチの大男が特大トラックをひっくり返す世界観だ。
その辺の説明が観る前はあんまりなく、予告編を見ても「ちょっとすごい人間」くらいの印象を受けたのだけど、実際見ると思ってたより大分アクションが良かったので、いい意味で驚いた。ああなるほど、そういう動き方するのね!あんま見たことないかも!おもしろ!
ストーリーも、この手の言ってみれば脳筋アクション映画としては独自性もあってダークめな感じで面白かったかなと思う。感心するような話ではないけれど楽しめる。一部退屈なところはあるけれど。
というわけで、めちゃくちゃオススメというわけではないけれど、全然普通に楽しめるので星3。
ちなみにSSUだから言うけれど、自分はモービウスも面白かったと思っているので、モービウスがつまらなかったという人にオススメできるアメコミ映画はあんまないかな〜……という趣味嗜好の人間が出すオススメ度星3だと思ってもらえれば。
クレイヴン続編あって欲しいな〜。SSU一旦終わりだけど。
以下ネタバレあり。
壁を身体能力でピョンピョン飛び移って登るアクションが面白かった。獣イメージなのだろうけど、超人にはこれくらいのことはして欲しい気持ちがある。キャプテン・アメリカとかこういうのしなかったよね、全然記憶にないけど。
ディミトリをさらわれてそれを追いかけるシークエンスも面白かった。基本的に走ってるだけなのだけど、走ってるだけでめちゃくちゃ追いすがるのが面白い。ヘリコプターが飛んだ後、網にしがみついて水面をバシバシ弾き飛ばされるシーンも、追跡の真剣さと超人ならではの耐久力を感じて良かった。
ライノ戦でバッファロー?を従えて戦うのも面白かった。陸上版のアクアマンみたいだ。
フォーリナーやライノといった特殊能力者が複数敵として出てくるのはワクワクして面白かった。まあ、フォーリナーはあんまり活躍しなかったけど……。
フォーリナーの能力は時間限定の高速移動なのかと思ったけれど、後で調べると催眠をかける能力?らしい。相手が催眠状態になってる間に動くので高速に見えるのか。
SSUはヴェノムといいモービウスといい、男男クソデカ感情モノをやるのが好きなのだろうか。ヴェノムは男か分からないが。
そういうの好きだけど今作は若干薄めというか、関係性の変化に唐突感があったかな。
セルゲイのハンターとしての正体を知ったディミトリのリアクションをもう少し強めに描いてくれてたら、最後の変節もあまり唐突に見えなかったと思う。変節自体は面白かったし、認められたいという気持ちが歪んでいくのはあっさりながら丁寧に描かれていたようには思うのだけど。
最後にカメレオンへと変貌したディミトリと決別するエンドは全然予想していなかったので驚いた。原作を知ってる人は、ああ、ディミトリがカメレオンなのね、とわかっていたのだろうけど。ていうか名前でもうわかるのか。
ディミトリと決別した後に父の遺産のベストを引き継いで、ある意味闇堕ちみたいになるのも予想外だった。つーか予告でラストシーン見せてたんかい。
弟からは父親と同じだと言われ、父親のセリフが流れながらベストを着用するのは、父の呪いを感じさせてくれて良かった。ハッピーエンドじゃない〜……。続きを見たい。
セルゲイのハンターとしての正体をライノにバラしたのが父親、というのはなんだか飲み込みづらかったかな。