キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールドを見た。2月23日、立川シネマシティにて、極上爆音上映、字幕版。
オススメ度★★★☆☆
面白かった。
面白さだけで言えばわりと星4でもいいのだけど、やはりMCUの知識は必要なので、そこで星一つ下げた。面白いかどうかではなくて、オススメできるかどうかなので。なお、MCUファンはもはや観るのは義務なので考慮しない。
知識という点で言えば、MCUを直近のドラマ以外ほぼ追っている自分でも忘れていたような要素がメインで出てきたので、確かにMCUを追っていた身とすればその意味で熱いものはあったけれど、なかなか初見で飲み込むのは難しかった。いや、予告編でわかるだろと言われたらわかるというか、自分に関して言えば、復習をサボっただけなのだけど。
若干のネタバレというか、予習復習にどの作品が必要かを以下に書いてみる。本作の直接的なネタバレではなくて過去作の羅列なのだけど、「あっあの作品の要素が出てくるのね」とわかったら冷めてしまう人もいるかもしれない。
まずは、ファルコン&ウィンターソルジャー。ドラマ作品なのでキツイけれど、本作ブレイブニューワールドはファルコン&ウィンターソルジャー2みたいなもんなので、さすがに前作くらいは押さえておきたい。MCUドラマの中では面白い方なので。
次に、インクレディブル・ハルク。これまでMCUでほとんど顧みられることのなかった作品だけれど、主要人物が上述のファルコン&ウィンターソルジャーとインクレディブル・ハルクに集中しているので、この二作は必須。
それ以上の予習は特に必要ないとは思う。というかキリがなくなる。
インクレディブル・ハルクはMCUがあるのかないのかわからない最初期の単独作なので特に更なる予習等は不要だけれど、ファルコン&ウィンターソルジャーはアベンジャーズシリーズの流れをガッツリくむのでややこしい。
ファルコン&ウィンターソルジャーをくまなく理解するには最低限キャプテン・アメリカシリーズ全作とアベンジャーズエンドゲームは観ておきたいが、そこまで観るならMCU全部見た方が……と思わなくもない。
そもそもブレイブニューワールドのためにそこまで予習する価値があるかと言うと微妙。ファルコン&ウィンターソルジャーについても同様。
まあ、余裕のある人は、上述の二作に加えて、キャプテン・アメリカシリーズをカバーしておけばいいかもしれない。エンドゲームはまあ観なくてもいいだろう。キャプテン・アメリカ3(シビル・ウォー)はアベンジャーズシリーズみたいなもんなのだけど、まあ、よくわからんけどこういうもんかと楽しめばいいと思う。
以下ネタバレあり。
サムのことを未だにキャプテン・ファルコンと混ざって呼びそうになってしまうくらいには、新キャップとして受け入れられるのか不安があったが、全然問題がなかった。
あらすじはだいたい忘れたけれども、ファルコン&ウィンターソルジャーでしっかりキャップを継ぐにふさわしい姿と精神性を見せてくれたような気がするので、冒頭からずっと、サムがキャップであることになんの違和感もなかった。
まあ、そもそもキャプテン・アメリカ自体があまり完璧さを持ち合わせたヒーローネームでもなく、超人血清があるとはいえアベンジャーズの中ではやや常人寄りであったので、精神面でも強さ面でもさほどイメージの乖離はない。
また、翼とフィジカルのあるアイアンマン的なアクションはとても観ていて楽しかった。
ファルコン&ウィンターソルジャーから続投のホアキンくんも作品に元気さを加えてくれていて良し。なぜかどうしても名前をミハイルくんだと思い込んでいたけど、ホアキンくんね。覚えた。はず。
元気な相棒キャラとして模範的な姿を見せてくれて、これこれこういうのでいいんだよという感じ。ちょっと勇み足して重傷負って主人公が落ち込むんだよな!王道。
メインヴィランのサミュエル・スターンズのことは完全に記憶から消し飛んでいて、おそらくインクレディブル・ハルクのキャラであることは推測できたものの、実際に出ていたキャラなのか今作ででっち上げられたキャラなのか最後までわからなかった。
それはそれとして結構いいキャラだなと思った。
ロス大統領については今までやった事の清算や、これから変わろうとしていた矢先にこのオチなど、これでいいのか?と思いつつ、まあ、清算という意味でもラフト刑務所入りということなんだろう。
レッドハルクとしてのアクションは迫力があって見応えがあり、通常ハルクもこんなに痛快な戦い方だったっけ?と思った。たぶん通常ハルクより格段に強いよね?声で目の前のものがバキバキ壊れていくというか崩れていくのは凄すぎて笑っちゃった。
ストーリーとしてはまあ特に引っかかるところもないというか、スターンズの陰謀とロスの怒りを軸に上手く話のテンションを上げ下げしてくれたなという印象。
ただ一点どうしても気になるところが。日本人はみんな気になると思う。作中の日本が強すぎる。
あの……マーベルさんは知らないかもしれませんが、日本ってアメリカの属国で……アメリカと対等に敵対的やり取りできる関係じゃなくて……。
あとこれは自分の認識にすぎないのだけど、日本にそんなまともな調査機関って多分なくて……セレスティアル島に自衛隊(それとも今作中では日本は軍隊持ちなのか?)派遣するのも大分国内で揉めないといけなくて……。
この立ち位置って例えば(ウクライナ侵略前の)ロシアとかじゃないのか?現実に適当な国がいなくなったから日本に白羽の矢が立ったのか?
とにかく現実の日本とのギャップがすごくて、鑑賞中はずっと変な笑いが出ていた。ハリウッドはヘンテコ日本をやるイメージがあるけれど、つよつよ日本は新しいな。
まあそんな感じ。