半年近く経ってようやく書く(というか書いてたのだけど途中でやめていた)のだけど、6月29日付でグラブルを引退した。
辞めてから半年ということでグラブルとの向き合い方がどう変わったかというのと、なぜ辞めたのかというのを書いていく。

まず、引退とわざわざ書いた通り、実際ほとんど触らなくなった。ゲームプレイという意味では全くやっていない。
ちょうど今無料ガチャ期間をやっているので、グランデフェス中だけ無料ガチャを引いた(1連程度だとフェス中しか引く気にならない)。年末年始はガチャピン等バラマキが来るだろうし、そういうのだけ享受しに行こうかなと思っている。
あと、Twitterでグラブル公式アカウントを未だに見ているし、これグラも確認している。今のところ復帰したくなるような情報はない。復帰したくなるような情報があるならそれはそれで結構なのだけど、残念ながら今のところない。

引退に際して、グラブルを続ける限り一筋で所属するつもりだった、7年弱所属した騎空団を退団した。ゲームを始めてからずっと(一瞬、復団を前提に抜けたことがあったが)所属していた団だ。この団にはとても感謝しており、初期は(無職だったこともあり)古戦場でだいぶ貢献できたものの、近年はモチベと時間がなく、貢献できず申し訳なかった。
自分にとってはこの団への7年間の恩というか愛着こそグラブルを続ける最大の理由だったので、ここを退団するということがすなわち引退であり、それだけ後戻りしないつもりだったということだ。そして実際、半年近く経っても復帰はしていない。

別に絶対に復帰しないと決めて引退したわけではないのだけど、そもそもゲーム環境にうんざりしたのと物理的に継続が難しくなったところがあるので、よほどの神アプデが入ってゲーム環境が変われば(最低でも、団バフを廃止し古戦場がなくなり全てのマルチに自発回数制限撤廃かつオート周回が実装されるくらいの環境変化があれば)復帰する、かもしれない。

辞めた理由についてなのだけど、以下に簡単に書く。
・作業の手間がやたらかかる
・強さの目標が消失した
・PvP団イベの参加が実質必須
・シナリオが良くない
・ガチャが渋い
なお、6月に書きかけていたものを無理矢理書き直しているので、文章がまとまらず変な感じになっている。

・作業の手間がやたらかかる
基本はRPGのコマンドバトルを延々と繰り返すだけの周回ゲームで、正直言ってプレイ体験が良いシステムとは言いにくい。悪くもないけれど、周回するにはアビポチポチは面倒くさい。
その面倒さはフルオートの実装により大分マシになった(バトルの最初と最後しかタップしなくていい)。マシになったが、それでもまだ古い。もはやこの手の作業ゲーはオート周回やスキップ周回のシステムがあって然るべきだと思う。バトルの初めと終わりをタップするだけでも、結局プレイヤーはその度にゲームを操作しなければならず、ある程度の張り付きが必要になる。
島Hやマグナをスキップできるようになっていたけれど、その他にもオートやスキップが要るものは多いと思う。それに、バトルの回数制限も時代遅れではある。
とにかく周回に時間がかかるので、周回したくないあまりに神石編成に全力投球したというのがある。風ヤクザ時代から自分はゼピュロス一筋で生きてきた。それくらい時間を使いたくなかった。
グラブルのドロップの渋さも作業感を余計に増している。この渋さは、ソシャゲが元々ポチポチゲーだった頃の、プレイヤーの時間を奪う設計思想が未だに残っているのではと思う。
それでもプレイヤーがひたすらに作業を繰り返す理由は、プレイを続けることで到達する強さの目標が設定されているからであり、その目標となる強さが上位プレイヤーの一般的な(あるいは最低限の)水準でもある。それがつまり団イベで貢献できる強さということになる。

・強さの目標が消失した
一定以上の強さに到達した後、それほど作業に時間をかけてまで強さを追い求める必要はないかなと感じた。団イベで貢献可能な強さに到達していたので。
そうなると今度はとたんに触る理由がなくなってしまい、あまり触らなくなった。
このゲーム、基本的により強さを求めるしか遊び方がないので、強さの目標がなくなると今度はやることがない。
長いことそういう状態だった自分をグラブルというゲームにつなぎとめていたのは、上述の団の存在だけだった。

・PvP団イベの参加が実質必須
このゲームではギルド(団)に所属する恩恵が大きすぎる。団バフの効果があまりに大きいのと、PvP団イベ(古戦場)の報酬がゲーム中ほぼ必須だからである。なので自分しかいないソロ団を作って頑張る人もいるが、普通に余計なコストをかけずに楽しむには普通の団に入るしかない。
古戦場はこのゲームのメインコンテンツと言われるほどに報酬が大きい。ここで団に貢献できず団の成績悪化を招いてしまうと、どうしても他の人の迷惑になるし、自分が貰える報酬も少なくなってしまう。ここでの報酬が減る意味は大きい。
PvPであるが故にダイレクトに戦力が結果と報酬に直結する。昔は弱くてもマルチバトルを自発して(自発素材を提供して)他団員に高速討伐してもらうという形で貢献ができるスピード感のイベントだった。自分もごく初期はそうやって貢献出来ていたが、2022年6月時点では、弱い他団員の救援をするくらいなら戦力の高い団員を揃えて個人個人が自発素材を死ぬほど集めて自発で延々回す方がスタンダードなので、自発素材の提供がほとんど団への貢献にならない。
優しい団なら古戦場を通じて弱い団員を育てる余力を残しているし、ソロ討伐には実力が足りない団員が救援を出していれば自分も積極的に参加していたが、事実上の参加必須イベントがそういう(初心者が貢献できない)環境になってしまったことは個人的には好ましくないと思っている。
加えて、古戦場において必要とされるユーザーの戦力はある程度以上になると誤差レベルであり、そこからさらに勝敗を左右するのはいかに団員がゲームに張り付き時間を費やすかとなる。つまり古戦場期間中に勝利を得るには休みを取るかニートにならないといけない。あるいは仕事中にスマホを弄ってフルオートしてる人もいるかもしれないが……(それにしたってフルオートより手動で張り付く方が断然早い)。
以前はそこまでしなくても良かったのだけど、ゲームのインフレが進行して貢献度レースの速度が上がり、求められる戦力も時間も増えてしまった。
別にPvPがメインコンテンツでないなら真面目にやらなければいいだけなので辞める理由に入るようなことはないのだけど、残念ながら古戦場はメインコンテンツである。現在の自分はインフレしていく古戦場に向けて準備したり本戦で一日中張り付く時間も元気も持ち合わせてはいない。
そして古戦場がある限りは、インフレの中で上位プレイヤー(というか古戦場がなんなく走れる戦力)であり続ける必要がある。
自分はもう長いこと古戦場を走るのになんの問題もない戦力を有し続けていたし、全属性神石編成だからそこまで時間をかけてもいないのだけど、古戦場を取り巻くこのあらゆる義務感にだいぶウンザリしてしまった。
あとこのメインコンテンツが周回レースなので、グラブルがオート周回を実装する可能性は限りなく低い。

・シナリオが良くない
そんな事ないと思う人には申し訳ない。
好みの問題だとは思うが、ただこれまでの経緯を話すと、まず当初のグラブルはシナリオが不評だった(そもそもあの時代までのソシャゲでシナリオを重視していたゲームの方が少ないと思うけれど)。
だいたい、舞い歌う五花、とりまトッポブで。、リペイント・ザ・メモリー、氷晶宮でミックスパイをといった2016年のイベントから評判の良いイベントが目に見えて多くなり、このあたりでシナリオライターが変わったか増員されたと噂された。そしてその翌年2017年には、今でもグラブルの傑作シナリオと言えば真っ先に挙げられる、俺たちのレンジャーサイン!が開催されたのである。(ただしその後の展開の予兆なのか、ミックスパイは今思えばあからさまな後付け設定によるシナリオであり、当時はスフラマールの設定を忘れたのかとよく言われ、結果スフラマールの設定の方が修正された)。
2017年にはグラブルの決定的なターニングポイントとなるイベント、どうして空は蒼いのかが開催された。これは根本的なグラブルの世界観や設定をある意味「作り直した」シナリオであり、現在のグラブルのシナリオはメインシナリオ含め全てこのイベントを基盤としている。正直いってこの変更はかなり自分の好みから外れていたが、とはいえグラブルのストーリーの継続性・発展性を考えるとこの方がいいと思ったのも確かだ。それくらいそれまでの世界観・設定は雑だった。
その後は雑だった頃に広げた風呂敷を後付け設定で強引に畳む展開がシナリオなりフェイトエピなりでぽつぽつと出てくる。ミックスパイはその走りだし、ごめんなさいとありがとうについては九尾関連の後付けがあからさますぎて失笑してしまった。そうした、「今後の展開のために元々の話を強引に畳んで方針転換する」傾向は今も続いており、ダルモアの奇跡なんかではガウェインがあまりにもいい人になりすぎて、別にいいのだけど「もう少し露悪さを残して欲しかった」と若干解釈違いになった。メインシナリオでもアウライ・グランデ以降は途中で方針を変えたかのような唐突な展開がしばしば目につき、物語の短期的な目的地が全然分からなかった。
要するに強引で行き先不明なスクラップアンドビルドがやたら乱発されているように感じていたのだ。やり方が雑なせいで目につくのか本当に多いのかはわからないが、俺たちのレンジャーサインなんかはかなり上手に後付けしたと思うので、雑なものが目につくという方が正しい気がする。
そうなると話やキャラの筋がよくわからなくなってくる。自分にとってグラブルはキャラゲーなので、話やキャラクターの扱いが変だなと思うことが増えると、気持ちが盛り上がらない。
そういうわけで、話の続きが見たい、キャラを推したいからゲームを続ける、というモチベーションがなくなってしまった。

・ガチャが渋い
当たり前といえば当たり前なのだけど、それにしてもハズレが多すぎる。特に召喚石はひどい。正直、召喚石はSR以下全部抹消していい気がする。
ピックアップも複数ピックアップが基本で目当てを狙いづらくなっている。
なので、とにかくハズレ引きが多く、めちゃくちゃ薄味で引いていて楽しくない。長年やっていればなおさらだ。
グラブルのガチャが薄味感強いなあというのは他のソシャゲをやっていてもよく感じる。他が有情かどうかは別として、単独ピックアップや細かい疑似天井、確率アップ、限定キャラ確定枠、天井カウント引き継ぎなどがあり、ガチャの楽しさが違う。
自分にとってグラブルはガチャゲーなので(周回したくないので)、ここが渋い薄味だと感じるとやはり魅力が半減してしまう。

なんかまあ、こんなかんじだと思う。繰り返すが、6月に書いたものを弄り直したのでなんか変な感じになっている。
もう一度、もう少し12月現在の感覚に直してまとめると、
・プレイ体験が良くなくて周回がめんどくさくて時間がかかるのでやりたくない
・強さの上を目指すゲームなのに強さの目標をなくしてしまい触る理由がない
・団イベが嫌いで団イベをやる余裕がなく団に迷惑をかけている状態が嫌
・シナリオの不満が大きい
・ガチャ体験が良くない
みたいな感じ。
今やっているソシャゲにはプレイ体験の良さとか周回の簡便さ、PvPがないソロゲー、シナリオの良さ、ガチャ体験が悪くない、とかいう要素がある。

グラブルはまぎれもなく一番長くやっていたソシャゲなので、ゲームの歴史もだいぶリアルタイムで経験してきた。
未だにこれグラを見ていて思うのは、なんだかやたら情報量が少なく思えるし、新キャラや新コンテンツにわくわくしなくなったということで、それが辞める一番の理由かもしれない。
そう思うたびに思い出すのは、春田P時代、初期アーカルムの転生やディフェンドオーダーを出してきたころのグラブルで、あの時期は歴史的にはもめごとだらけだったけれども、無邪気に新コンテンツを楽しみにできていた。あと個人的にはアーカルムもディフェンドオーダーも楽しめていた(カオスだったけど)。
全国オーケストラコンサート行脚をしたのも懐かしい思い出だ。
そういう思い出深いグラブルに、戻ろうと思える日が来ることをどこかで望んでいる自分がいるのも確かではあるのだけど、半年近く離れてみて全然そんな日が来る気配がないので、ちょっとがっかりしてもいる。
もし何か、劇的な革命が起こったら教えてほしい。