教皇選挙を見た。3月23日、kino cinema新宿にて、字幕版。

オススメ度★★★★☆

面白かったけど途中でジョーカー2思い出して笑ってしまった。

スポットライト世紀のスクープとかでもそうだったのだけど、これは信者やその文化圏にいる人から見たらすごい衝撃的なんだろうな、というようなキリスト教ものの映画を観ると、キリスト教と縁遠い自分は本当の意味ではこの映画を楽しめていないんだろうなと思わされる。
サッカー経験者と未経験者でサッカー観戦した時くらい、少なくとも体験に違いがあると思う。例えが下手か。

以下ネタバレ。

なんというか、「リベラルどもさあ……お前ら『甘い』んだワ✋😅日和ってんじゃねえぞ😠俺が『本物』を見せてやるよ」みたいな、そんなメッセージ性を感じる映画だった。
なるほど両性具有の教皇を立ててみせるとは攻めている。保守が難色を示してリベラルは納得しそうなアフリカ系や南米系?でジャブを打っておいて、お前ら女教皇とか考えたこともないやろという問題提起をしてくるのはエンタメとしても面白い。
さすがに完全に女性だと無理があるので両性具有にしているのかと思うが、それはそれで両性具有やトランスジェンダーについての問いかけも内包している。前教皇が子宮と卵巣の摘出を要求したのも、今日では非倫理的な発想だ(いや、現実では最近時代が逆戻りしている気もするけど)。
両性具有にしろトランスジェンダーにしろ、性を無理に二つに分けて、片方の性に自分を押し込めるために生まれ持った体を改造する必要などない。まあ、生まれ持った体をいじるなというのもそれはそれでおかしな話なので、人体改造の自由はあると思うけれど、後悔しかねない理由でいじるのはよく考えた方がいいと思うし、まして人や社会から求められてやるものではない。それは求めてくる方がおかしい。