昨日、ブルーアーカイブのメインストーリーVol.6が更新された。
エデン条約編の後、アリウスのストーリーということもあり期待と不安が大きかったけれど、前半を読んだ感じはおおっと目を引くシーンも随所にありつつ、全体としてはまずまずと言った印象(ネタバレ配慮)。

そもそもブルーアーカイブは昨年のisakusan離脱以後、シナリオ面での不安が付きまとっていた。シナリオ班のトップみたいな役職だったからというのもあるし、isakusanがメインライターだったシナリオの評価が高いのもあった。そしてその中で最も評価が高くブルアカの代表作なのが、メインストーリーVol.3のエデン条約編だ。
結局その後、isakusan離脱後の作品と見られるストーリー群の出来がそれ以前と遜色なく出来が良かったので、特別isakusan個人のファンというわけでもなければ、現状のブルーアーカイブのシナリオに(isakusan離脱を理由とした)不安を抱く人はほぼいなくなったと思う。
しかしアリウスはエデン条約編において特別な存在であり、加えてそのまま課題を解決されず長い間ある種ほったらかしにされていた存在でもあった。isakusan時代のシナリオにはこうした先々へ投げっぱなしになった要素が多いけれど、その中でも最も大きなものの一つだろう。最近のブルアカはこうしたisakusan時代の投げっぱなしの遺産を丁寧に拾い上げて処理している印象が強い。
とにかくそんなアリウスのその後を、スクワッド以外の生徒まで絡めてどう描くのか、期待と不安の割合は50/50といったところだった。

個人的にはisakusanのストーリーと言われるものでかなり楽しめたのはエデン条約編とアビドス3章で、アビドス1・2章は正直かなりつまらなかったし(アニメ化の際ここが避けられなかったのはブルアカの不幸だろう)、最終編もたまに盛り上がりつつも全体的にはイマイチ乗れなかったところがある。自分はめちゃくちゃ楽しめたけれど、アビドス3章が酷評され気味なのもよく聞く話だ。最終編との絡みからかシナリオ原案みたいな立ち位置だったパヴァーヌ2章ではリオの扱いに賛否両論が生じた(個人的にはそこまで気にならなかったけれど)。こうして見ると、isakusan作品も神聖視されるほど安定しているわけでもない。
最近のメインストーリーだと百花繚乱編とデカグラマトン編が挙げられる。個人的にデカグラマトン編はまずまずな感じだが、百花繚乱のとくに2章はブルアカでも一番を争うくらいに好きだった。アビドス3章に並ぶ(自分の中ではエデン条約よりアビドス3章の方が好き)。

Vol.6の1章後半が今から楽しみだ。あと1回で終わらないかもしれないけど。

別の話。Twitterで脚本家の人が叩かれていた。以下の記事がきっかけになったものだ。

『ぼざろ』『虎に翼』の脚本家 吉田恵里香が語る、アニメと表現の“加害性” – KAI-YOU
https://kai-you.net/article/93374

実は炎上を知る前にたまたまこの記事を読んでいた。率直に言って何も感じなかった。真新しいこともおかしなことも特に書いておらず、挙げられた作品と仕事ぶりの記述を見て、ただ実力と良識のある誠実な脚本家なんだなと思っただけだ。
ぼざろは自分もBDと原作漫画を全部買ったくらいドハマリしたし、前橋ウィッチーズもアニメ好きがよく話題にして楽しんでいるのを見かけたし、虎に翼もかなり話題になっていた。Twitterで見る限りだけど。どれも評判が良かったと認識している。
なので炎上していると聞いた時はちょっと信じられなかった。

まあこういうことは自分の認識が全てなので、叩かれてるのは随分理不尽なことだし可哀想だなと思う。
自分にとってはなんら真新しくない普通で当然の話だが、それが許せなくてたまらない、どうにかして吉田恵里香を社会的に抹殺したい、という思想の強い人が一定数いるのだろう。

仮にもしこれでぼざろ2期の脚本家から吉田恵里香が降りてしまったら、自分はこのバッシングの影響だと思ってしまうだろう。ぼざろ1期の出来は完璧だったので、そういう意味でも吉田恵里香が降りたら2期への期待感がかなり削がれてしまう。既に監督も変わっているので。
そうならないように祈る。