面白いなあと思ったので思ったことなど書き留めておく。
9月3日、TwitterもといXにて、プロジェクトKVの公式アカウント(@DynamisOne)から謝罪のようなツイートがあった。
(なお、@DynamisOneは本来はDynamis OneというプロジェクトKVの母体企業の公式アカウントであり、なぜかプロジェクトKVの公式アカウント@projectkv_officialを立ち上げるまでの当分の間、プロジェクトKVの公式アカウントとして運用されている)
以下のツイートにリプライする形でツイートされたので、こちらに転載しておく。なお、リプライをつなげる形でのツイートでなかったため、ツイートの順序が正しいかどうかははっきり分からない。
https://x.com/DynamisOne/status/1830856220602978583
>まずは未熟な姿をお見せしてしまい、大変申し訳ありません。
>現在、多くの方々からご懸念いただいている点については認知しております。こちらのスレッドで関連の内容をご案内いたします。
>弊社の一部スタッフが参加している同人サークル「黒ネズミたちのパトス的弁証法」の活動は、企業活動とは無関係な同人活動です。
>関連する活動および記録はすべて削除・修正する予定です。同人活動に関わっている皆様にはご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。
>この件に関して、公式アカウントおよびPV内で当同人サークルのプロモーション活動を行ったことについて、深くお詫び申し上げます。
>再度、未熟な進行についてお詫び申し上げます。今後はより良い姿をお見せできるよう、努力いたします。
>引き続き、プロジェクトKVをどうぞよろしくお願いいたします。
初見で思ったのが「何を誰に謝っているんだ?」ということだった。そもそも日本語が少し怪しいという点は置いておいて(自分も人のことは言えない)、「懸念されている点」が何なのかの説明がない。この時点で主に問題視されていたのはブルーアーカイブ及びNEXONとの関係であって、同人活動についてはさほど触れられていなかった(触れてる人はいた)。
ただ、とりあえずここで言いたいことについては企業とサークルの関係が焦点なのだなということはわかる。
そして、この件に関しては、企業活動と無関係な同人活動と言うのはおかしな話だ。大仰なカウントダウンまでして公開されたプロジェクトKV公式サイトでいの一番に表示されたのは黒ネズミがコミケに出ます(受かれば)という宣伝だったし、公式ティザーPVでも黒ネズミの宣伝をしたし、公式アカウントが9月4日現在でも唯一フォローしているのが黒ネズミのアカウント(@kuronezupathos)だ。ちなみに黒ネズミが唯一フォローしているのがプロジェクトKV公式アカウント(要するに相互)。
企業活動と無関係どころか、企業活動の一環としてコンテンツの発表と共に宣伝をしている以上、黒ネズミは「企業がコンテンツの宣伝を目的に作った同人サークル」という認識でいたし、多分みんなそういう認識だったと思う。だから黒ネズミが頒布する予定のビジュアルノベルやアートブックも、当然プロジェクトKVの先行情報としての意味合いがあるだろうと思った。黒ネズミのサークルカットもプロジェクトKVの看板キャラだし。
「関連する活動および記録はすべて削除・修正する」とはいっても、企業が宣伝したという事実は消えない。まあ別に宣伝したことを謝って消すのは一旦いいとして、「企業活動と無関係な同人活動」は、通るのかそれは!?後で取り消しゃなんでも無関係で済むのか!?
まあ確かに、実際に起こったことでも後で「記憶にない」と言えばふんわりとなかったことになることも現実世界ではありますが……。
と、ここまでが初見で思った話。
で、上述したように、同人活動について問題視する人はもともと少数ながらいた。そのあたりは自分の知らなかった話で理解が浅いので正確なところは自分で調べてほしいのだけど、要するに、コミケでは企業(法人)が同人(個人)サークルとして出展するのは原則NGらしい。まあ、たしかに実質企業ブースが同人ブースの島中にドカンと現れても困るけれど……。ちなみに黒ネズミは2スペースらしい。
それが正しいのかどうかはともかく、そういう指摘があって、それに対しての対応が無関係宣言なのだろう。
つまりDynamis One及び黒ネズミの動きは、少し悪い言い方をすれば、企業の総力を上げてサークル宣伝した結果、このままだと企業なのに個人枠で申し込むなと言われてコミケを落とされかねないことに気付いたから、慌てて企業とは無関係のサークルということにして、サイトやらPVやらの証拠隠しをした、という感じにまとめられる。
つなげる形で少しフォローする言い方をすれば、そのように「誤解」されているので誤解の訂正をしつつ、「誤解を招いた」ことについての謝罪をした、とも言える。まあ、謝罪文からはそこまで読み取れないけど。
というわけで、意味不明な流れの意味がある程度察せてスッキリ〜。
したところで気になるのは、結局コミケに出るんか?ということだ。今後の道は3通りある。
・コミケに落選する。今回の件が問題視されたのかもしれないし、ただ運が悪かったのかもしれない。
・コミケに当選する。しかし何らかの理由で欠席する。
・コミケに当選し、そのまま参加する。
個人的には、コミケには特に今回の件で弾かれたりはしないのではないかと思う。別に根拠があってそう思うわけではなく、単にコミケの運営がそんなに厳正で秩序を重んじているとは思っていないからだ。いくらでも恣意的な判断くらいしそうだと思っている。なので、落選したとしたらそれは運だと思う。
欠席もしないのではないかと思う。今回の件からも、黒ネズミは企業活動と無関係「ではない」と思われるので、参加実績は重要だろう。コミケでの黒ネズミの実績が今後のプロジェクトKVのカギを握っている……かもしれないしそうではないかもしれない。
というわけで、運が悪くて落選か、運が良くて当選して参加、という全く普通の2択に落ち着いてしまった。
個人的には黒ネズミのアートブックにはかなり関心がある。ていうか普通に欲しい。DoReMi、Mx2J両氏の、制約から解き放たれた力の入ったアートが見られそうだと思うので。書いて思ったけど制約解除決戦ってそういうことですかisakusan!?isakusanけっこうアビドス3章で今回の件に絡んでそうな意味深なこと色々やらかしてるよね……。
まあそれは半分冗談としても、どうやら脱NEXONしてプロジェクトKVが何をしたかったのかがちょっと垣間見えてきつつはある。同人参加も本当は気安くやりたかったけどNEXONにいたままではやれなかったのかもしれない。
また、エロいの描かせてもらえる(と聞いて参加した)というMx2J発言があったり。あるいはパンモロ応援イラストや全年齢の範囲内で極限まで露出した応援イラストを描いたり、陰毛モロ見えファンアートをRTしたり。エロ表現ももっと制約解除したかったという印象を受けざるを得ない。
あとこれに関連して、自分もこの前言及したけれど、Mx2Jさんの画風の変化について色々悪く言われていることについてちょっと擁護したい。好みはそれぞれだと思うけれど、描き込みについては、個人的にはあれはブルアカのアートディレクションの方針でああいう描き込みの少ない画風になっていったと思っている。ので、それもあるいはNEXONで制限されていたことの一つなのかもしれない。
(もう一つの可能性として業務量が過剰で省エネ制作のために描き込みが少なくなったことが考えられるし前回は自分もそれに言及したけれど、プロジェクトKVを作ってたことと整合性が取れないので除外する。というか、整合性を取ろうとすると悪い見方になる)
じゃあそれらが制限される(ように見える)NEXONが悪いのかと言うと、まあ正直別に悪くないというか、普通だと思う。ここまでの限りでは。
まあ、ただ、陰毛モロ見えファンアートをRTしてフォロワー10万人に見せつけたのだけは正直めちゃくちゃアウトだと思っているけれど。R18ソシャゲの公式アカウントですらそんなことしてるの見た事ないぜ。そこまで制約解除するならR18コンテンツとしての覚悟を決めてほしいぜ。FANZAでエロゲーとして展開するならめっちゃ応援するぜ。
陰毛モロ見えファンアートの投稿日が9月1日で9月4日現在もRTを消していないので確固たる意思でRTしてるはずだぜ。頼んだぜ。
ちなみにスタジオアラヤはわざわざDynamis Oneと区別する必要もなかろうと思ったのでとくに本文で名を挙げはしなかった。
そういえば書き忘れていたのだけど、プロジェクトKV公式アカウントは冒頭引用した謝罪ツイートを行ったあと、特にそれを固定ツイートにするでもなく、大量のファンアートRTで押し流してしまった。
誰に向けた何のための謝罪だったのか、ただの既成事実作り程度にしか考えていなかったのか、何も考えていないのか、定かでないけれど。とりあえず謝ったあとはすぐにはしゃぎ出さずにじっとしとこう。