☆☆☆
五つ星評価

映画などの感想を沢山書き散らしているのだけど、今度から五つ星評価をつけていってみようかと思う。(映画に限らず)
理由はというと、感想の内容などが実際にどれくらい楽しめたか等をあまり反映していないことがあるから。例えば先日観た福田村事件なんかは感想を読むと9割不満しか言ってないのだけど、五つ星評価にすると星三くらいはある。この前、上半期映画ランキングを作ってみたけれど、あれの最下位近くの聖闘士星矢だって星三くらいつけられる。
ちなみに星の付け方も人によりけりだと思うのだけど、とりあえず自分の基準としては星三を普通(に楽しめた)としてつけたい。なので大体の作品は星三か星四がつくことになる。

というわけで、映画に限らず最近見たものやったものに改めて星をつけてみる。

福田村事件 ★★★☆☆(普通に楽しめた)
バービー ★★★★★(傑作。超楽しめた)
君たちはどう生きるか ★★★★☆(普通以上には楽しめたので気分的には星3.5、四捨五入して星四)
仮面ライダー BLACK SUN ★★★★☆(かなり楽しめた)
シークレット・インベージョン ★★☆☆☆(あんま面白くなかったけど最低限楽しめた)
CASSHERN ★★★☆☆(普通に楽しめた)
ぼっち・ざ・ろっく!(アニメ) ★★★★★(ドハマリした)
ブルーアーカイブ ★★★★★(ドハマリした)
NIKKE ★★★☆☆(普通だけど日課がキツイ)
原神 ★★★★☆(面白いけど日課がキツイので辞めた)
ポケモンスリープ ★★☆☆☆(ゲームとしてはいいけど睡眠アプリとしては微妙)

()内に書いてあるような意味合いで星付けをしているので、よほど肌に合わないものでなければ星二以上はつける感じになる。あと、3.5とか半端な感じなのは四捨五入する。細かくつけすぎるより大ざっぱに丸める方が良いこともある。なのでこれとこれが同じ星数(違う星数)なのは違和感がある、というようなものもあるけれど、それは許容するものとする。

以下は、今年上半期観た映画ランキング
1位 ザ・フラッシュ ★★★★★
1位 スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース ★★★★★
3位 エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス ★★★★☆
4位 シャザム!神々の怒り ★★★★☆
4位 名探偵コナン 黒鉄の魚影 ★★★★☆
4位 怪物 ★★★★☆
7位 リバー、流れないでよ ★★★★☆
8位 ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー ★★★★☆
9位 マッシブ・タレント ★★★★☆
9位 ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り ★★★★☆
11位 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME:3 ★★★★☆
12位 アントマン&ワスプ クアントマニア ★★★★☆
13位 BTS: Yet To Come in Cinemas ★★★☆☆
14位 なのに、千輝くんが甘すぎる。 ★★★☆☆
15位 聖闘士星矢 The Beginning ★★★☆☆
圏外 シン・仮面ライダー ☆☆☆☆☆

こうしておけば、ランキング下位でも普通に楽しめる映像作品だったのがわかると思う。
せっかくなので2022年観た映画ランキングにもつけておこう。

1位 NOPE ★★★★★
2位 ブラックアダム ★★★★★
3位 かがみの孤城 ★★★★☆
4位 すずめの戸締まり ★★★★☆
5位 トップガン マーヴェリック ★★★★☆
6位 ドクターストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス ★★★★☆
7位 モービウス ★★★★☆
8位 破戒 ★★★★☆
9位 アバター ウェイ・オブ・ウォーター ★★★★☆
10位 THE FIRST SLAM DUNK ★★★★☆
11位 THE BATMAN ★★★★☆
12位 スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム ★★★★☆
13位 ゴーストバスターズ アフターライフ ★★★★☆
14位 ONEPIECE FILM RED ★★★★☆
15位 ソー ラブ&サンダー ★★★★☆
16位 ブラックパンサー ワカンダフォーエバー ★★★☆☆
17位 大怪獣のあとしまつ ★★★☆☆
18位 シン・ウルトラマン ★★☆☆☆

こうして見ると、MCU映画の評価が星四多めでけっこう高いのがわかる。MCUはさあ……みたいなことばっかり普段言っているけれど、基本的には映画は楽しめてる前提で言っている。
せっかくなのでMCUドラマも書いてみよう。

ワンダヴィジョン ★★☆☆☆
ファルコン&ウィンター・ソルジャー ★★★☆☆
ロキ ★★★★☆
ホワット・イフ…? ★★★☆☆
ホークアイ ★★☆☆☆
ムーンナイト ★★★☆☆
ミズ・マーベル ★★☆☆☆
アイ・アム・グルート 未見
シー・ハルク:ザ・アトーニー ★★★☆☆
ウェアウルフ・バイ・ナイト ★★☆☆☆
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル ★★☆☆☆
シークレット・インベージョン ★★☆☆☆(上記のとおり)

あまり意識していなかったけれど、こうして改めて星をつけてみた上で星二の多さを見ると、ドラマをけっこうキツく感じていたのがわかる。MCUくん、ドラマをやめて映画に全力を注がないか?無闇にユニバースを広げても面白くならないし……。ロキ3は映画にしてさ……。ロキ3やるか知らんけど……。

まあこんな感じで、映画感想とかには次から星をつけていこうと思う。

進行方向別通行区分・パスピエのライブに行った

9月9日に進行方向別通行区分の9thフルアルバム「スティーブン・せがれ」レコ発ライブ(対バン:パスピエ、DJ:スカート澤部)(@新宿BLAZE)に行った。
チケットはPeatixで99枚くらい先行販売?のあと別サービスで一般販売という形式で、自分はちょうどTwitterをぼんやり眺めてる時に告知ツイートが来たので、Peatixのかなり早い番号で買うことが出来た。
Peatix購入者には先着配布で特典が用意されており、それはヨッスステッカーだった。進行方向別通行区分に明るい人のツイートだと、これは2012年の「ヨッス!オラ長州ちから!」で配布されたものらしい。本当かは知らん。

告知時はそんなことは言ってなかったのだけど、開催少し前になって急に、今回のライブで進行方向別通行区分は解散であると発表された。田中と仲の良いジョニー大蔵大臣(水中、それは苦しい)の言によると、田中の事情により本当にラストライブになるかもしれないとのこと。
進行方向別通行区分は解散ライブを何回もしては再結成を繰り返しているバンドなので、解散とは?ラストライブとは?という感じではあるのだけど、どうも少なくとも当面、年単位でライブはなさそうな雰囲気ではあった。最近は活動が多かったので最近が異例だったとも言えなくもないのだけど、何にせよ一旦の活動の区切りではあろうということで、そういうつもりで見に行った。

一方のパスピエについては名前こそ昔から知っていたものの曲は一曲も聴いたことがなかったため、YouTubeに上がっている主要な音源を予習して行くことにした。
どうもポスト相対性理論扱いされていたことがあるらしく、であれば旧相対性理論の核だったと思われる真部との対バンは、ファンには感慨深いものがあるのかもしれない。ただ、個人的には音源を聞いてみたところ、高音の特徴的な女性ボーカルのポップ・ロックバンドという以外にあまり相対性理論っぽさは感じなかった。近年の音源は特にそうだ。強いて言えばとおりゃんせが少し相対性理論っぽい引用を感じるかもしれない。
ちなみに個人的には近年の音源の方が好きだった。
全体的な印象としては、どこかで聞いたことあるようなキャッチーなフレーズに捻りをきかせたものが多く、引用の多いバンドなのかなと感じた。ただその引き出しがとにかく多い。プログレに片足突っ込んでいる曲もある。これは音楽的な受け皿の広いファンであれば追っていて飽きないだろうなと思う。

さて、まずはパスピエのセットリスト。Twitterで見つけたやつ。

1.バジリコ
2.はいからさん
3.人間合格
4.夕焼けは命の海
5.まだら
6.発色
7.Q
8.真昼の夜
9.GOKKO
10.シネマ

最新?のバジリコから入ってくれたので気分が乗りやすかった。これ進研ゼミで最初にやったところだ!となれたので。
QとGOKKOはライブで聞きたかったので聞けて良かった。とくにQはあまりにもキャッチーで、これはライブ定番曲なのでは?と思う。知らんけど。
真昼の夜は個人的には好きなんだけど勝手な印象でこの曲ファン受け悪いんじゃないかなと思ってたけど、やってくれて良かった。
予習範囲外だったけれど人間合格とシネマはキャッチーで好きだった。

進行方向別通行区分のセットリスト。Twitterで見つけたやつ。

1.アーケードテンプテーション
2.池袋崩壊
3.ホワイI’m美人
4.サンキュメリカ
5.宇宙警察サクラ・ダーモン
6.鏡よ鏡よ、しお
7.リンとして電話
8.左ハンドル右折します(古都の夕べの曲)
9.オーストラリア

10.夏休み(古都の夕べの曲)
11.シャンプーシンドローム
12.ネギジャーノンに花束を
13.理論武装
14.夕暮れビーチ、駆け込みキッス
15.自分のこと猫ちゃんって呼ぶんだよ、おかしいね
16.井荻の中のマリオネット
17.ハッピーチューズデー
18.かほちゃん
19.世界は平和島
20.海の王者シャチ
21.独身ボクシング
22.梅を吸いすぎた男
23.森の妖精ペチャパウナー
24.ダイナマイト・卒業式

(アンコール)
1.自治会長鬼山
2.課長になった風鈴
3.白兵戦
4.バイバイ名古屋県
5.小さい先輩が大きい先輩にキュン
6.真・海の王者タコ
7.大塚娘
8.You say? 民営化
9.三千世界

これはどうでもいい話なのだけど、ライブ開場前に一回ライブハウスの外に出た田中らしき人物が、その後入場準備のため入口に鍵をかけられ締め出されていた。

ライブはいつものごとくとなりのトトロの風のとおり道から安心感のある導入。からの初っ端からアーケードテンプテーション、池袋崩壊といきなりのキラーチューン。進行方向別通行区分には、YouTubeに違法アップロードされていたこれらの音源から入ったという人も多いだろう。
アーケードテンプテーションは心なしかいつものライブよりテンポがゆっくりめで、いつもと違う……まさか……解散ライブ!?という気持ちになった。
解散ライブということもあってか、どうにも田中に目がいってしまう。どこだったか忘れたのだけど、真部が歌っているところで微笑んだり涙ぐんでいたように見えたのは気のせいだろうか。
またあるところでは田中の黒いストラトの弦が切れてしまうハプニング。弦が切れたままパワフルにストロークする姿に、やはり解散の二文字を感じざるを得ない。その後つなぎで手に取った水色のテレキャスはジョニー大蔵大臣からの借り物だったらしい。
梅を吸いすぎた男(真部の彼女43)ではいつもの真部ダンス。これを見に来ているまである。自分が行ったライブではだいたい真部ダンスしている気がするのだけど、やらないこともあるらしい。
そういえば、ライブの初めに「進行方向別通行区分です」と田中が言っていた気がする。いつもだいたい何も言わないので、珍しいことだ。やはり解散か。
また、どこかの曲の途中で真部だ田中だアンソニーだ西浦だ進行方向別通行区分だ、というような真部の叫びによるバンド紹介が挟まれた。熱い。やはり解散か。

そしてアンコールも終わった最後、メンバーがおもむろにスケッチブックを掲げてめくり始める。「20」「年」「間」「あ」「り」「が」「と」「う」「!」。やはり解散か。てことは2003年からやってたのか。

ステージの幕が閉じても鳴り止まないアンコールの拍手。普通は音楽が流れて明かりもついて終わりを悟るのだけど、中々流れない。
その時不意に流れ出す音声「サッチ!」。野村沙知代の「Such A Beautiful Lady」だ。何かが始まったことを察してアンコールの拍手も止んでいくが、あまりの突拍子の無さに新たな展開なのかこれで終わりなのか図りかねて身動きの取れない観客たち。ただ、進行方向別通行区分には、似合う。ラッパーの声も田中に似ているので、一瞬田中がラップしてるのかと思った。次第にジョン・ケージの変奏IIとも混ざり合い、奇妙な時空間が続いていく。
結局一通り流れ終わる頃には、これがスカート澤部のDJプレイであることにみんな気が付き、拍手で終わり、退場が始まった。良いプレイだった。
そうして自分のYouTube Musicプレイリストに「Such A Beautiful Lady」が加わったのであった。

物販の話をしよう。進行方向別通行区分は通販等をしないため現地物販でしかCDを買うことができない。なので転売屋の対象になっており、自分も10年前に進行方向別通行区分を知った時には、札幌在住だったこともあり、ヤフオクで旧譜を入手していた。
ただ、5月にあった渋谷での「flower。」レコ発ライブでは旧譜含めかなり潤沢に用意されていた。その前の「ムー大陸大好きでθ」レコ発の時は旧譜は全然足りておらず完売していたのだけど、flower。レコ発の時は余裕があった。
その在庫を引き継いでいたのかどうなのか、今回もかなり潤沢に用意されており、というか、かなり余っていた。
どうやら今回で売り切れという指令があったらしいのだけど(やはり解散か)、その指令は果たされず。自分も特に旧譜は買わずに帰ったのだけど、後で思えば、そもそも旧譜の半分くらいは転売で買ったものなのだし、餞というわけではないが、ごっそり買い替えても良かった気がする。ちなみに自分は転売はしない(面倒すぎてできない)ので、ただ同じアルバムの枚数が増えるだけなのだけど。布教とかしてもいいかもしれない。
売り切れと言った以上、ひょっとしたら余りは処分するのかもしれないが、できることなら、また再結成してライブをする時に持ってきて欲しい。その時は旧譜も買うから。

仮面ライダーBLACK SUNを観た

簡単語りのつもりで7月下旬に途中まで書いていたものだけど全然手が付けられなかったのでとりあえずアップしておく。

シン・仮面ライダーが7月21日からAmazonプライムにて配信開始されたのをうけ、なぜかその日の夜に仮面ライダーBLACK SUN(以下ブラックサン)を視聴した。
そもそもブラックサン自体に興味があったのと、なんとなくシン・仮面ライダーと対比になるような気がしていたので。というか率直な話をすると、シン・仮面ライダーを誉めそやす人がブラックサンを引き合いに出してけなすのを以前にしばしば見かけていたので、なるほどシン・仮面ライダーを好きになる人はブラックサンを嫌いになりがちなのかという印象を持っていたため。まあ、単に少ないサンプル数の一部を全体に当てはめてしまう誤謬の典型ではある気がするのだけど、ただそこから、どうやらこの二作は対比になりそうだぞという推測を立てたわけだ。
あとやっぱり、自分の中ではシン・仮面ライダーはとてつもない駄作ということで決着がついており、それ以下となるとどれだけひどい作品なんだろうという興味もあった。西島秀俊を主演に使って。

結果から言えば、結構……というかかなり楽しめた。本当は二日に分けて観るつもりだったのだけど、ついつい夜中の3時までかけてイッキ見してしまった。

冒頭から、光太郎が怪人にされた謎、光太郎たちが運営した怪人権利運動団体ゴルゴムの顛末、現代の勢力図にどのようにして至ったのか、創世王とは何か、などという謎が小出しにされ徐々に明らかになっていくのが観ていて楽しい。謎のつかみがいいのでそこから終盤までずっと引っ張りこまれる。
メインの現代ストーリーでも、良くも悪くも予想外の展開が結構あって、暴力や胸糞要素にもとくに抑えがなく、何が起こるかわからないため先が読めない。
この、先の展開への期待と不安が入り混じりながらも引っ張っていかれる感じが、ドラマ形式をよく活かしているなと思う。とても楽しかった。

音楽も印象的で、どうやらミームになっているらしいのだけど、そのくらい耳に残るし劇中での使われ方も効果的だと感じた。

アクションもグロ描写を含む暴力的なもので見応えがあった。子供向け仮面ライダーでは見られない描写には新鮮味と迫力を感じた(まあ、過去にも大人向けライダー作品はあったので、そうした作品を鑑賞済みの人からすればあまり真新しさはなかったかもしれないが)。
仮面ライダーにつきもののバイクシーンも十分に見せてくれてかっこいい。
全体的な印象としてはあまりCGを使っていないように見えて、それ故かけっこうテレビ特撮っぽいちゃちさも感じた。主に怪人の造形の部分だ。2020年代になってもまだこれかと思ったのは否定できないが、今の特撮の中でブラックサンが特別安っぽいわけでもなかろうというのもわかる。特にブラックサンは怪人が生物的な造形をしているので、人工物っぽくしてちゃちさを誤魔化す方法があまり取れないのもあったろう。
アクションの面では特殊効果が少なめなのは泥臭さが出て良かったと思う。

また、後述するけれど、作り手の現代社会に対する問題意識が反映されていて時代性のある作品になっているのも良かった。どんな創作も時代性を含むものなので、そこを強調した作品はその時代の手がかりとしてわかりやすく価値がある。
この点を低く評価する人も多いようだけれど、これのどこがどういう評価を受けるかも含めて時代性を帯びていると言える。

以下ネタバレあり。実写版CASSHERNの内容にも触れる。

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