昨日、都議選だったので投票した。
23日になって結果が決まってからこれを書いているのだけど、テレビとかが家になく、国政選挙でもないからか、選挙結果についてうまくまとまった情報が得にくい。
とりあえず議席数の増減だけを見たところ、自民が一気に減らしたのと、国民民主と参政が一定数の議席獲得(あと元N国も議席獲得)、再生の道が全落ち、というあたりが目についた。
あと気になるのは共産党がなぜか減らしているくらいか。最近の共産党を見ていると、このままだと行く先は社民党だぞ、なんとかしろ、という思いが持ち上がってくる。いや、自分は社民党のことも応援しているけど、現状はさすがに無視できない。

自分の基本的な投票行動としては、まず負ける方に投票することは決めている。別に落選する候補に入れるというわけではなく(都知事選みたいにそれしか手がないこともあるが)、当選したとしても議席で多数派にならない勢力という意味。つまり野党である。これはまあ、個人的にもどちらかというと野党の方が主張が合うということもあるけれど、それ以上に、健全な政治のためには与党と野党は拮抗しているべきだという思いがあるからだ。
投票する前から自民と都ファと公明で引き続き与党になることはわかっていたのでその三者は除外。国民民主や維新は一応野党だが与党寄りの振る舞いをしがちなので国政選挙の時も候補から除外している。
れいわは個人的にあまり好きではないというか問題の多い政党だと思っているので除外。
参政はそれよりはるかに問題外。論外。
再生の道も論外。そもそも主張がなく、やる気が感じられない。
そうなると残りは立憲民主、共産、生活者ネット、社民、無所属くらいしかない。
その中から自分の選挙区で当てはまる候補に投票したわけだ。ちなみに無事当選した。

もう一つの考え方としては、自分の選挙区に目を向けているか。都全体の政策ばかり語って足下を疎かにしていないか。地域への利益誘導こそ都議の本分だろうと思う。
これはシンプルに選挙広報を見て考えた。地域の政策に言及しているかいないか。
現職は与党・野党の候補ともにしっかりと地域の政治への言及があった。さすがだ。
無所属新人はやや突飛な政策を並べており紙面も手作り感溢れる不格好なスタイルだったが、キャッチコピーに地域名を入れたり、地元育ちを強調したりと、地域アピールはけっこうあったので、印象は悪くなかった。
ただ、うちの区では国民民主と再生の道の新人が立候補していたのだけど、その二名は(選挙公報の紙面では)地域への特段の言及が見られず残念だった。あまり地域に関心がなく、議席取りという意味での政治が優先で、当選してもあんまり仕事する気はないのかな?と思ってしまう。こういうところでも自分の中であの辺の政党のイメージが悪くなる。
とまあ、この点で考えても絞り込むことができる。

政策主張を吟味するのはそれらの後、という事になるが、おおむねここまでで決まってしまう。政策主張はやはり党の方針によるところが大きいので、与党野党その他と分けた時点で定まってしまいがち(候補者調整とかもあるし)。

結果について(まともな知識もないまま)考えると、自民が一気に減らしたのはどうなのだろう。裏金関連で公認を得られなかった無所属の実質自民みたいなのっているんだろうか。
国民民主と参政、元N国が議席獲得ということで、参政と元N国に議席を与えてしまったのは痛手。都民の良識は着々と失われていっている。
国民民主は実質与党に加えてしまっていいと思っているので、じつは野党勢力は都議選前より大幅に減退しているような気がする。
再生の道は全落ちということだけれど、再生の道に票を奪われていなければ勝てた候補というのも各区そこそこいそうな気がするので、都議選への影響はあったのではなかろうか。無作為に引っかき回しただけみたいな感じだけど。はた迷惑な人たちである。

そういえば、今回初めて出口調査を受けた。どこの調査かはわからないが、タブレットにタッチして回答する方式。
自分の年齢や投票先や支持政党のほか、前回の都知事選で誰に投票したか?裏金問題を重視したか?動画やSNSなどの情報を投票の参考にしたか?といった質問があった。
最後の質問はやはり注目事項なのだなと思う。
ちなみに、前回の都知事選や今度行われる参院選では、動画やSNSの情報を参考にした(する)と回答した割合が最も多かったのは30代以下だったという調査が複数出た。ネットの影響を受けやすいのはやはり若年層ということが示されているのだけど、今回の都議選でも同様の結果が各紙から出ている。やはり基本的に接触機会が多い年代ほどネットに影響されるというシンプルな話なのだと思う。
ちなみに自分は参考にしなかったと回答した。ほとんど選挙前の議席数と選挙公報のみで投票先を決定したからだ。

投票率は上がったらしい。
政治参加が進むのはいいことだが、その結果が良い結果だとは限らない。今まで政治に関心を持たなかった層が投票行動をしたとして、参政や元N国に投票したのなら、それは憂うべきことだ。
最近は自分も「みんな投票に行こう!」と言うような気持ちではなくなっているため、ツイッターには「おれは投票に行く、みんなも投票に行ったり行かなかったりしろ!」みたいなことを冗談で書いた。
実際、消極的にでも与党支持なのであれば、特に投票しないという選択肢もありだとは思う。投票しなかったからと言って怒られるべきだとか政治による不利益を甘受するべきだとかは、自分は思わない。
与党支持でなければ、できる限り多くの人に投票してもらって、与党支持票を薄めて欲しいというのはそうなのだけど、それならただ「投票に行こう!」とかいうぼんやりした言い方ではなく「〇〇党に投票してください!」とハッキリ言った方がいいのではないかと思う。言えない理由とかってあるんだっけ?

とりあえず思ったことはそんな感じ。