シン・ウルトラマンを観た。慌てて観た。
何しろTwitterはオタクばかりなので、急いで見なければ配慮に欠けたライトネタバレに速攻でぶちあたることは確実。実際金曜日の時点でかなり危なかった。

ウルトラマン歴としては、全然ファンではない。シリーズひとつも通しで観たことがない。
ファンではないけれども、子供の頃は繰り返しウルトラマンやウルトラセブンの怪獣ビデオを観ていた。話はあまり理解していなかった(というか単なる怪獣紹介ビデオだったような気がする)し、かっこいいとかよりも恐怖に近いスリルといったところを求めていた。ちなみに幼児の頃一番怖い怪獣はキングジョーだった。なんかめちゃくちゃ強かった気がする。
自分の中で個人的にちょっと思い出深い出来事として、スーパーで菓子だか洗剤だかの横に置いていた小さな非売品の初代フィギュアを、何も理解してない幼児時代にわがままを言った結果店から譲ってもらった思い出がある。あれは長いこと愛着をもって遊んだり口に入れたりしたけれど、今どこにあるだろう。捨てられてはいないはず。しかしあの時の親と店員には本当に申し訳ない。
ちなみに観ていたのはもっぱら初代とセブンのビデオばかりなので(というかそれしかなかった)、帰ってきた以降はほとんど観ていない。レオとかエースに至るとさっぱりで、タロウとかは「なんかウルトラマンで一番若いけど一番強い」みたいなぼんやり知識で済ませていた。
ちなみに観たことはないが、なんとなくパワードとゼアスが好きだった(ゼアスはとんねるずが主演のやつ)。特にパワードは作品全体的になんかキモイ雰囲気なのがむしろ良かったし、目が青いのも気に入った。パワードのバルタン星人を見かけた時、めちゃくちゃクールやんと思ったのを覚えている。まあ観なかったのだけど。

追記。めちゃくちゃ自分史上で重要だったウルトラマンを忘れていた。ゲームボーイの「ウルトラマンボール」だ。ぶっちゃけウルトラマンとか関係ないアルマジロというゲームに無理やりウルトラマンをぶちこんだだけのゲームだったのだけど、けっこうハマってめちゃくちゃ遊んだ。どんなゲームかはこちらを参照して欲しい(https://youtu.be/vbXcS2eqNkI)。

大人になってから知った小ネタや定番シーンとか、平成以降どうなっているのかとかは、Twitterのオタクのおかげで少しは知っている。
めちゃくちゃウルトラマン好き!というわけでもなく普通に子供の頃観てましたレベルで、ネットであまりに有名なシーンはわかるものもある。

そんな感じで観に行ってみた。

結果、うーーーーーーん……微妙……楽しめるとこは楽しめたけど……一番良かったのは米津玄師の主題歌!
ということで特撮ファンの方はこの文章を読まないでください!という感じの以下ネタバレ雑感想(大怪獣のあとしまつにも少し触れる)。
うろ覚えで書くので間違い多いかも。
ちなみに変換が面倒なので、禍威獣とか禍特隊はそのまま怪獣、科特隊と書く。
いやマジで米津玄師の主題歌聴いてる時がこの映画見てて一番良い気分でしたね……。

(追記:この映画をネタバレ抜きで語る最も最適な言葉を後から思いついたので、ここに追記する。「大きな子供向け特撮映画」だ。子供ではなく大人でもない、体の大きな、歳を重ねた子供。大人は多かれ少なかれそうした自分を内に抱えている。この映画はそこに向けた、古いおもちゃを並べた博物館のような作品だった)

まず、鑑賞直後退席中の話をすると、後ろの母子が「難しかったね~」と言っていた。なんというか、そうだよな!としか言えなかった。
自分は普段立川シネマシティで映画を観ることが多いのだけど、ガルパンだのMCUだの特撮だのマッドマックスだの、そういったネットオタク向けの映画だとシネマシティは異様に混む。普通に席取り余裕のTOHOシネマズで観た結果、シネマシティとは客層が全然違ったので、結構普通の客も多かった。
そういった客に浴びせかけるには明らかに情報量が多すぎた。ファルシとルシがどうのこうのくらいのを浴びせてくる。

自分も前のめりに用語を理解しよう覚えようと努めても中盤以降は何をやってるのかよくわからなかったので雰囲気で観た。もう用語に注意すると逆によくわかんなくなるから、例えば終盤はなんかよくわかんねー変身機械とそのパワーと謎空間と謎理論で駆け引きしたり対抗策作ったりしてる!くらいでええわと切り替えた。
そこまで気持ちが離れると今度はホワイトボードとかにめちゃくちゃ書かれてる数式でめちゃくちゃ気が散る。この数式なんなんだろう…実際はどういう数式なのかな…とか思いながら目がそれる。
一応は真面目な映画のはずなので、あまり気がそれる要素が多いのはどうなんだという気がする。ファルシとルシがどうのこうのというのはとうのFF13では実際プレイすればそんなにわかりにくくもないのだろうけれど、シンウルトラマンはもう全然わからなかった。倍速じゃなくて半分にしてくれないと理解が追い付かない。そして実際理解する必要はない。じゃあファルシとルシがどうのこうのというのを理解放棄してへーそー要するに変身機械を何かするのねと思いながら観るのは、だいぶ映画の没入感が削がれた。
ラスト、ゼットン対策について謎の説明してるのを神永が「要するに起動してミリ秒で殴ればいいんだな」みたいなこと言ってくれたのは本当に助かった。他のも都度要してほしかった。
あと、メフィラス星人が日本と条約?結んじゃって、星間の取り決め?国際法?みたいなのがあるからウルトラマンは手が出せません。いや俺は出す…半分地球人だし地球守る…(めちゃくちゃうろ覚え。多分完全に間違ってる)とかいう流れみたいに、いきなり知らない前提出されると、自分はそういうもんなんだと思える人間だから受け入れられるけれど、そうでない人もいるだろう。「なんかいきなり出てきた聞いたことないルールを前提として話が進んでいる……なんやそれ……」てなりそう。
あの協定?ってファンには周知の決まりなんですかね。
まあ、自分は観ながら対応するからあまり(気を散らされて没入感を削がれた以外は)問題なかったのだけど、つまりはそういう映画なのだ。初見一般向けではない。

一般向けとかは置いといて個人の正直な感想に移ろう。
全体的にはつまらないけれど所々は好きなところは多いという感じ。
人から話を振られたら、まず一言目には「うーん…微妙…」と言わざるを得ない。嘘はつけない。

ストーリーはリメイク作として良かったと思う。
ウルトラマンの出現からザラブ星人のニセウルトラマンによる揺さぶりで地球人と外星人の関係を提示し、メフィラス星人が人類の利用価値を喧伝した結果光の国的にも地球人消した方がいいという方針になり、光の国に刃向かった結果として「そんなに人間が好きになったのか」というゾーフィのセリフにつながる。
ウルトラマンと地球人の関係の変化、ウルトラマンが地球人に何をしたのか、その結果地球人はどこに行くのか、ウルトラマンは何になろうとしているのかというところに着目したストーリーなんだと思う。ウルトラマン=神という比喩もよく言われるし作中でも言われることを考えれば、神に技術を与えられたとか自由を保障された人類が難局を乗り越える力とその後の有り余る力による苦境を運命づけられたストーリーとも言えるし、一方の神は人間と融合し人間に関心を示し続けるだけでなく人間と同様不完全な存在であること(人間の延長線上に神がある)が示されている。それにどういう意味があるのかと言われると、うーん……人間讃歌みたいな?
まあ何にしても、ウルトラマンの肝ってウルトラマンが身を賭して人間を守る信念とか献身みたいなところだと思うので、光の国と敵対する展開にしたのは良かった気がする(結局ゾーフィもまあええか!するし)。
ザラブ星人とメフィラス星人の間で話が分断されてたような気もするのだけど、それは構成の問題かなと思う。いきなり浅見が消えて巨大化して出てきて、何か見逃したのかと思った。本当に見逃したのかもしれないけれど。

ウルトラマンをはじめ怪獣の造形も良かった。CG等がなんかちゃちかったけれども、個人的には許容範囲内だった(これは怪獣のディテールを見て途中から映画版仮面ライダーくらいのレベルにCGの期待度を下げたのもある)。
のっぺりしたウルトラマンは良かったし、タイマーじゃなく体の色が変わるのもちょっと滑稽だけど体調悪そうな感じが出ていて面白かった。初登場時の人間化前の銀色ほぼ一色のウルトラマンは神々しくてきれいだった。
メフィラス星人はなんか変身して観たら細すぎない?エヴァ?って感じになったけれども、まあ好みだった。
ゼットンはなんかだいぶデザインを変えてきたなという印象だったけれど、あのアプローチもとても良かったと思うし好き。あとゼットンを見ていて、めちゃくちゃ女体モチーフじゃないかこれ?という気持ちがすごく出てきたのだけど、あれは実際どうなんだろう。元のゼットンはなんか(黄色いのが胸に二つあるけれども)そんなに女性的なイメージがないのだけど。

見ていて楽しかったのはメフィラス星人関連全般。山本耕史がハマり役なのもあり、嘘偽りない本心で理知的に親しく語りかけるけれど根本的なところで信念や倫理観が異なっている(そしてそれで怒ったりしない)キャラが非常に魅力的に描けている。バトルも個人的にはメフィラス星人戦が一番普通に観られた。途中でやめちゃったのが残念だけれど。
あと、飲み屋でメフィラス星人と語るシーン、あ~!過去作にそんな感じのシュールなシーンあったね~!と観ながら思っていたのだけど、調べてみたらメフィラス星人じゃなくてメトロン星人のシーンだった。
正直この映画の魅力の九割はメフィラス星人にあると言ってしまいたい。ブランコと飲み屋で語るシーンは本当に良い。

バトルについてだけど、最初の怪獣との戦いはわりと滑稽な印象を受けてしまった。確かに子供の頃見ていた怪獣バトルもわりと滑稽ではあったけれど、現代の大スクリーンで観ると違和感がすごい。というか、大回転するやつとか、確かに観たことあるけど今ギャグの文脈以外でやることじゃないだろ!というのもある。なにも予備知識なしで大人向けウルトラマンっぽいからと思って見に行った人はまずあの大回転で目を丸くすること間違いなし。
怪獣のドリルとかもなんかしょぼくて、悪い意味で特撮怪獣っぽさがあった。
ザラブ星人はどちらかというと、人口密集地だからニセウルトラマンへ攻撃はやめろとか直前に言っていたせいで、あの辺の人死にまくってんじゃねえのというハラハラが強くて集中できなかった。
ゼットンはバトルとかそういう感じではなかったけど、負けが分かっててダメもとで八つ裂き光輪投げまくったりしてるのはなんというかシュールな光景だった。八つ裂き光輪の質感もおもちゃみたいだったし出し方増やし方がこれもいかにも古い特殊効果で、それを壁にただ投げつけてる感じ。

大回転もそうだし、音楽とか効果音とかもそうだけれど、ああこういうのあったあった!っていう小ネタ的な部分は、(作品としてどうかはともかくとして)楽しめた。どちらかというと失笑方面ではあるけれど。結局のところ、特殊効果や戦い方のちゃちさに違和感を感じ続け、旧作から引っ張ってきた音楽や効果音も単なる古臭い音にしか聞こえない。
ゼットンのピロピロ音は個人的にはアガったけど、知らない人はやっぱり音質とかで違和感を感じたかもしれない(別に古い音源使ってるわけじゃないと思うけど、なんかね)。
このあたり、正直なところ、現代のシネコン大スクリーンで展開するタイプの映画ではないんじゃないかと思った。内輪ノリで作られている感がある。

かなり気になったのは、全体的に人間描写やリアリティが雑というか、ちゃんとしていない。
怪獣が突如として連発するようになった社会というのがきちんと描かれておらず、ほとんど科特隊や政府側のみの描写しかない。
別にオミットしてあってもいいのだけど、そのせいで、夜のニセウルトラマンとのバトルとか市民はどうなってんのとか気になったし、巨大化浅見に大して市民の緊張感がまるでないところなんか疑問符が浮かびまくった。集中力が散らされる。
科特隊や政府側の描写にも全然フィクションとしてのリアリティがなくて、漫画チックだった。少し例を挙げると、科特隊は非常に重要な部署なのに稼働状態がどうでも大して問題視されていないし、ザラブ星人の登場でデータが全部飛ぶ描写など情報セキュリティがおかしすぎる。
これは要するに世界観がだいぶコミカルなんだと理解したので、中盤以降は気にせずに観るようにした。

キャラクターも科特隊中心に基本的にコメディチックで、コメディ映画以外で可能なキャラ付けではないと思う。
セリフ回しもコミカルというか、おかしい。この映画は情報量が多いと上の方で書いたが、厳密には情報量が多いのではなく、大して意味のない情報を早口長セリフでグダグダしゃべられるというのが正しい。
俳優の演技もコミカルに振っている。邦画の良くない演技と聞けば、感情剝き出し演技とコメディ演技の二通りがあるが、後者の方だ。今作はもう役自体がコミカルだから仕方がない。
メインキャラで良い演技をしているのは山本耕史と、あと竹野内豊くらいだろうか。斎藤工も悪くはないのだけど、無感情気味のキャラが単なる棒読み演技になりかねないギリギリで踏みとどまっている印象を受けて、見ていてちょっとハラハラした。山本耕史と竹野内豊も、良い演技というか、役が過剰なコミカルを要求してきていないというだけな気もするけれど。
これは予告を見た時(早見あかりの「独立愚連隊へようこそ~」とか西島秀俊の「何が起こった!状況は!」とか)から悪い邦画の予感がしていたのだけど、残念ながら外れてくれなかった。
これももう序盤から全開だったのでそういう映画なのねと切り替えたけれど、滝くんだけはちょっと終盤までヤバかった。

あと一番言われていると思う点。浅見に関する性的描写が、なんというか、シンプルに気持ち悪い。
尻を叩いて気合を入れるのは一回くらいならキャラ付けとしてもわかるしサービスとしても許容範囲でありがとうという気持ちにもなるけれど、二回も三回もやると、それなんかストーリー上の伏線になるんか?ならないとちょっと気持ち悪いぞ?となるし、実際ならなかったので気持ち悪いだけで終わった。(追記:全て浅見自身の尻を叩いていたと思ってたのだけど、どうやら自分の目が節穴だったようで……というか尻が出るたびに若干目を背けてたせいかもしれない……うち1、2回は自分の尻でなく他人の尻を叩いていたらしい。セクハラの伏線かい!)
巨大化浅見はまあ露骨にどなたかの巨女趣味が出ており、別にでかいだけならいいのだけど、カメラアングルとかその後の写真の使われ方とか、正直現代の映像作品では下ネタギャグとしてもけっこうアウトだ。これがあけっぴろげにはいご開帳となっているなら問題はありつつもアホらしさが上回ってまあ潔いけれど、巨大化浅見のは普通にいやらしい。
あまつさえ浅見の体臭をじっくりと嗅ぐシーンに至ってはなんだ?拷問か?と思った。
「風呂に入れていない」ことを(その前のシーンと合わせて二回も)セリフで言わせて強調して、人によってはそれで興奮すると思うけれども、自分は単に不快さが増しただけだった。これも性的問題とは別に、体臭を強調する描写自体がかなり個人的にキツイのもある(エロ漫画とかで「ムワァ」という擬音があると気持ち悪くなる人間なので)。
あと、別に無表情とか嬉しそうだったらよいわけではないけれども、すごく嫌そうな表情で嗅がれているのもかなりキツイポイントだった。
これらのシーンにおいて作品外の「男の性的な視線」が強調されすぎていた。別に性的なシーンが一概に駄目だというわけではないけれど、これらは明らかに不純物でしかない。全く要らない。

で、最後にもうハッキリ言ってしまうのだけど、もうずっと「大怪獣のあとしまつ」と比べて観ざるを得なかった。あっちを一度観てしまった以上、もはや呪いだ。
そしてその結果、「大怪獣のあとしまつより優れているかと言うとちょっと断言できないし、そもそもけっこう似たタイプの映画だな……」と思ってしまった。特撮ファンに殺されそうだけど素直な気持ちだ。
これは大怪獣のあとしまつがそもそもウルトラマンオマージュなので似たようなシーンがいくらかあるということを差っ引いても、けっこう似ている。というか、シン・ウルトラマンがここまでコミカルな作風だと思っていなかったし、クオリティも全然違うものだと思っていた。
なんなら人間ドラマや役者の演技、組織や社会描写のリアリティ・解像度と言った面では圧倒的にあとしまつの方が優れていると思う。
ただ、あとしまつはラブストーリーと下ネタギャグを軸にしたコメディ・メタ・ナンセンス映画で、そもそもラバー(2010)等に近いメタナンセンス構造を持つという時点で構造的にエンタメ性の高い映画ではない。ギャグさえ面白ければそこをカバーできたのだけどほぼすべて笑わせる気を感じない下ネタギャグで滑っていた。あと普通にバッドエンドなので後味も良くない(バッドエンドだと気づかなかった人は、ご都合エンドだと感じてそれはそれでつまらないだろう)。ただ個人的にはあのエンドは盛り上がったので良かった。
その点シン・ウルトラマンはエンタメ映画、素直な特撮ヒーローリメイク映画の骨格を持っており、特殊効果もはるかに多いので比較的楽しみやすい。みんな前向きに頑張っていて終わり方もハッピーエンドだ(たぶん)。

あとしまつの方が優れている点についてちょっと書いたけれども、これは作品が焦点を当てている部分の差異であろうと思う。
あとしまつは人間の愚かさに焦点を当てているので、社会描写や人間ドラマにある程度力を入れている。あれは利害関係や疑心暗鬼、恋愛・嫉妬などの感情によって不合理な選択を取り続けてあろうことか神を陥れようとさえする人間たちに神が敗北する話なので、そこはどうしても避けられない。
対してシン・ウルトラマンは神の方が主役であり、正直主題は今のところ理解が及ばず特定して話せないが、なんにしても神を描くことに焦点を当てているため、人間ドラマも社会描写も必ずしも描かなくてもいい。ウルトラマン、怪獣、外星人、地球人(政府)、地球人(科特隊)、という勢力間のシチュエーションが重要なので、政府や科特隊の描写はあまり必要ではなく、ウルトラマン、怪獣、外星人にシーンが割かれれば地球人側の描写は必然少なくなる。
で、ウルトラマンと外星人のシーンはけっこう満足度が高い(当然あとしまつにはない要素)ので、あとしまつの方が上記の部分で優れている!と言っても、その他の優れた部分が多分にシンウルトラマンにはある。

まあこういう比較には大して意味はないのだけど、率直な鑑賞後の満足感として、両者にあまり差を感じなかったというのが正直なところ。集中力散らされまくるし。内輪ノリ過ぎるけどシネコンでやる映画かこれ?という感想も同じ。なんだこの映画……まあ出されたもので楽しむよう努力するか……といった感じで観ていた。
ついでに言うと実写パトレイバー観た時もそういや似たような気持ちだったような気がする。実写パトレイバー、全七章も劇場版も全部劇場に観に行ったんですよ……。あれも珍妙な作品だった。

あと、なんか庵野ファンの話を漏れ聞くに「シンユニバース」みたいな用語があるっぽいのだけど、これってシン・ゴジラとかシン・エヴァンゲリオンとなんかつながりあるのかしら?今作中ではなんかマルチバース連呼されてて、多分そういう意味ではないんだと思うんだけど(用語の意味理解は放棄した)、マルチバースと聞くとアメコミの世界観共有を連想する。
それを抜きにしても今作を観ていて、竹野内豊の役はたぶんシン・ゴジラの竹野内豊とつながりがあるんだろうと思ったけれど、同一世界でゴジラの未来がウルトラマンなのか、別世界で似たポジションの竹野内豊がいるのか。
あくまで小ネタに過ぎない、というのであれば、それでいいんだけど。

なんかまあそんな感じで。とくにまとめずに終わります。
上映前にシン・仮面ライダーのめちゃくちゃ不安しかない予告を見せられ、
なんかもういっそ観ないでおいた方がいいのではという気持ちもなきにもあらず。
あとやっぱいろんな評判・感想を眺めてると、なんつうかこう、うん。
とりあえず、大怪獣のあとしまつと絡めて話すのは絶対にTwitterとかじゃできない(そこそこのフォロワーにブロックされそうだし下手したら炎上しそう)と思ったので、ここでこっそり発散しておく。(追記:なんか割とできそうな雰囲気になってきた)
オタク向け作品を語るのはいろいろと息苦しいけれど、だからこそ吐き出したい気持ちがあるんだよなあ……。
そもそもSNSが最近息苦しいというところもあり、結局十年以上前のように毎日独りで虚空につぶやくのが一番という気持ちに戻りつつある。

追記。大事なこと書き忘れてた。いや冒頭でも書いたんだけど、米津玄師の主題歌「M八七」がほんと〜に良い!エンドロールでこの歌聞いてる時が一番良かったのだけど、なんというか、映画の雰囲気(ウルトラマンという存在の雰囲気)ともめちゃくちゃに合った曲で、邦画の邦楽主題歌でここまで良い仕事してるのはちょっと記憶にない。
歌詞はどれくらい作品内容と合ってるのかわからないし聴いてる時は特にあまり歌詞意識してなかったんだけど、まあ本当に良かったです。主題歌に見合う本編であって欲しかった気もするけれど、まあしかたがない。
しかし、洋画ダーク・プレイスのエンドロールでbelong「Never Came Close」が流れてた時の鳥肌レベルには届かないまでも、匹敵しうるハマりっぷりだった。
ちなみにダーク・プレイスもそんな面白い映画ではなくて劇場でエンドロールで歌聞いてる時が一番良かったのだけど、エンドロールのハマりっぷりは一度見てほしい……映画としてクオリティが低いわけではないのだけど、アメリカご当地社会派ドラマで馴染みにくいのと脚本構成のためか引っかかりが多く、オチも含めてエンタメ性がちょっと足りない。
話がだいぶそれたけど、本当にM八七は良かった。ありがとう米津玄師。