4月以降いろいろ映画を観たのだけど、感想を書く暇がなく5月も半ばまで来てしまった。
一応観た作品は全て備忘録がてら感想を書いておきたいと思うので、かなり手短にはなるけれど、感想を書いていこうと思う。
Twitterで書いた内容の転載もあり。
以下作品のネタバレを含むので、注意。

5月6日鑑賞。
近頃のMCUはことごとくパッとせず、それはMCUにあまりハマってない(と言いつつ全作リアタイで追っている)自分だけの意見というわけではなく、MCUファンにとっても同じ印象だと思う。MCUファンにとってはフェーズ3までとフェーズ4で温度差があるだろう。個人的にはフェーズ3までもそんなに面白かったかというと、作品ごとのバラつきも今と大して変わらない気もするが、なんにしても今はパッとしない、快作がなかなか来ないというのは一致していると思う。ドクストMoMは快作というより怪作という感じ。
そんなフラストレーションの溜まったMCUファンにとって待ちに待った、まさに待望作がこのGOTG3。そもそもフェーズ3まででも突出して人気の高かったGOTGシリーズであり、MCUファンから(なぜか)全幅の信頼を置かれているジェームズ・ガンの担当する最終作ということで、シリーズ集大成としての期待も高まる。
個人的にはGOTGシリーズはそんなにハマっておらず、とくにGOTG2は凡作だと思っているのだけど、MCUに求める作風ど真ん中のシリーズではある。

結論としては、最近のMCUでは突出して面白い快作だった。
面白かったけどこれで終わりか〜。まあいい終わり方か…。
しかし前作までの出来事や細かい設定など、続き物特有の小難しさがけっこうあり、あまり親切な方ではなかったので、観に行く前にGOTG2くらいは見直して基本設定洗っておいた方がいいと思う。特にソヴリン人はなんだったっけこいつら…となってしまった。

さて、面白かったのだけど、正直印象が薄い!
結構前に観たのを今更感想書いているというのもあるけれど、そもそもかなり優等生的で丸い作りなので引っかかりが特になかったのが大きいような気がする。もちろんその代わりに話や演出、VFXの満足度が非常に高く、それを抽象的に言うなら密度が高い映画という印象。なので長い上映時間中退屈するところが全然なかった。
ストーリーは、ロケットの話は全体的にはどっかで観たような話ではあるのだけど、上手に魅せてくれるので全然気にならなかった。改造されたカワウソ、セイウチ、ウサギはキャラクターとしてはかわいらしいのだけど造形が絶妙にグロテスクさというか、好き勝手弄られた感じが出ていて良かった。
ボスのハイ・エボリューショナリーも目的に一直線で他を顧みず感情の起伏も制御困難という、よくあるマッドサイエンティストではあるのだけど、キレ方が面白くてけっこう魅力のあるキャラに仕上がってたなと思う。ユーモラスでありながら緊迫感を持たせるというのはジェームズ・ガンの得意なところなのかしら。

今作では新生ガモーラをどう扱うかがめちゃくちゃ気になっていたのだけど、前のガモーラとはきっちり別人のまま、ガーディアンズの仲間にもなり切らずに自分の居場所を見つけると言うオチはすごく着地点として良かったなと思う。別人であることはキャラクターとして大事なのでそこをかっちり描いてくれたのは良かった。ここで下手に前のガモーラを重ねて近づいていく演出なんかになってたら台無しだった。

繰り返すように、面白かったかと言われると間違いなく面白かったけどなんかすごくよくできた(作り込まれてる)映画という感じがあり、MCUに求めてたのはこういう映画だよなとは思う。思うのだけど、なんか物足りないなという気持ちも少しあり、この感覚はマリオ映画でも少しあった。観客の求めるものをしっかりわかっていてそれをサービス満点でやってくれるのはいいし、マリオに比べたらストーリーの起伏はかなりあった方なのだけど。
でもまあそれでもいいよなと思う。わざわざ変なことやって外す必要はそこまでないし、まして特大IPと化したコンテンツではそのくらいが丁度いいのかもしれない。