ソニック×シャドウ TOKYO MISSIONを観た。12月28日、立川シネマシティにて、字幕版。
オススメ度★★★★☆
前作、前々作を見ていない人へのオススメ度は★★☆☆☆。単体でも楽しめるとは思うのだけど、前作要素を活かすのがうまいので、1、2を見ておいた方が圧倒的に楽しめる。
また、自分がソニックについてゲームとかで触れてこなかったので、ソニックファンがどう感じるかはわからない。
ただ自分にとっては2024年見た映画のかなり上位には確実に入ってくるなと思った。
まず予習として1、2を観たのだけど、子供向け映画としてよくできているなと思った。ソニックの世界観とかは知らないけれど、オーソドックスな話で手堅くまとまっているし、原作キャラだけでなく映画オリジナルキャラもキャラが立っていて活き活きして馴染んでいる。ソニック特有の高速演出も満足のいくもの。続編の2では前作要素をしっかり活かしていて無駄にしないのも好印象。
3でもその印象は変わらず、3作も続けば過去作のメイン要素がフェードアウトしても良さそうなものを(ありがちなのだと前作ヒロインと知らん間に別れてたり過去のキャラの出番がほぼなかったりするでしょ)、今作においてはそういうことが自分の目につく限りほとんどない。過去作が好きだった人をとりこぼさないという強い意志がないとここまでできないと思うので、本当にすごいと思う。愛を感じる。
逆に言うと過去作を見ていない人にはおすすめできない……というより、今作単体でも楽しめる高いクオリティがあるのだけど、ぜひとも過去作を見てから今作を見てほしいという気持ちが強い。自分は1、2を予習しておいて本当に良かったと思った。
以下ネタバレあり。
ちょっと書くのが遅れて内容を忘れたところが多いので、手短に。
本当にこのシリーズはキャラを活かすのが上手いなと思う。さすがに2で結婚した2人が出てくることはないだろうと思っていたら、変装という形ではあるがちゃんと出てきたのには驚いた。
そしてどのキャラもキャラクター性がブレない。前作までの流れをきちんと踏まえた上で発展させていく。
ハリウッド大作の続編モノでここまでちゃんと統制するのはとても難しいと思うのだけど、よく出来ている。
今作で一番の泣き所はなぜかロボトニックとストーンの関係性というのがヤバイ。1、2と(ギャグとして)細かく描写してきた関係性を泣かせに使ってくるのはうまい。シリアスとコメディの落差にこそ感情を揺さぶる強い効果があるみたいなことを映画忍たまドクタケの時に書いたような気がしないでもないが、そんな感じのエモさがある。
1、2の時点で良かったのに、こんなの関係性オタクは狂って泣いちまうよ。
ロボトニック死なないでくれ。あれで死んでないのは有り得ないけどコメディなんだからどうにかなるって。シャドウ生きてるし(ポスクレはそういう描写だよね?)。
ワカウスキー家の安心感もありがたい。下手な作品だったら続編でワカウスキー家がフェードアウトして骨抜きになるところ、本シリーズはずっとソニックたちの関係の核として扱ってくれているので助かる。
ワカウスキーもストーンもそうだけれど、映画オリキャラがここまでいい役をもらっているのに全く嫌な感じがしない。
東京部分がめちゃくちゃ短いのは少し残念だった。邦題が悪いのだけど。日本が舞台ですと言うのがウケるというデータでもあるのだろうか。ありそう。
しかしそこまでトンチキな東京というわけでもなくその点は良かった。日本発のコンテンツの映画化で日本描写が適当だとちょっと困る。