コミティア145にサークル参加しました。
申し込んだ時に書いたとおり、なるべく宣伝せずにひっそりと参加しました。
頒布物は本文8Pの漫画コピー本12P。100円。
(ちなみにコピー本含めた同人誌通算15冊目でした)

結果、思いの外たくさんの人にスペースに来ていただきました。たぶん、11人か12人くらい。
全く宣伝していないので、これは1部も売れないということが有り得るなと思い、当初は見本誌抜きで4部持っていったんですが、開場1時間せずになくなったので追加で5部刷りに行きました。それも全部はけたので、9部売れたことになります。
これらの数字を多いと思うか少ないと思うかは考え方によると思いますが、私はかなり多いと思います。
スペースに来てくださった方、ありがとうございました。

そして、もしかするといたかもしれない、まともに告知してないばかりに買いに来れなかった人、すみませんでした。
ここを見ていた人ならティアマガで探していただけたかもしれないですが、多分そういう人はいないでしょう。
申し込みの時にも少し書いたのですが、創作を続けることを最優先として、自分のメンタルと折り合いをつけていく試みということで、ご容赦いただければと思います。次回からは告知……するかもしれないししないかもしれません。メンタルと相談。まあここでは告知するので!

今回の感想としては、宣伝してないから当たり前なんですが、初めましての方がほとんどだったような印象でした。
いつもはスペースに一直線に来て中身も読まずに買っていく人というのがそこそこいるんですが(それもすごく嬉しいです)、今回はほとんどの人が内容を一読してから購入するか決めていました。
まあ、それは机上に見本と表示した本を置いたのが良かったのかもしれません。別に見本と書いてなくても読んでいいんですが、書いてあると手に取りやすいなと思ったので今回そうしてみました。

反省としては、いくらスペースのジャンルが「青年漫画」だからとはいえ、商品表示に「新刊コピー本」とだけ書いて「漫画」と入れなかったのはわかりにくかったなと思います。この前夏コミに行って、なんの本なのかわからないと絵しか手がかりがなくて手に取りづらいなと思ったのですが、すっかり忘れていました。
逆に言うと今回手に取ってくれた方はみんな表紙の絵で手に取ってくれたということかなと思います。さ、サークルカットの使い回しでごめん……。あの絵の顔気に入ってるからつい使っちゃった。
親切なサークルだとあらすじとかも机上に書いてくれてたりしますが、それはそれで限られたスペースだと文字が小さくて読みづらくなってるのをよく見るので、SNSマンガでよくある「〇〇が〇〇する話」みたいな一言だと良いような、それだとニュアンスがそげ落ちて情緒がなくなるような……。難しいですね。

イベント自体の雰囲気としては、かなり賑わってた気がします。会場内の人混みはコミケにも負けないですね。
周りを見ると12時には人気サークルは終わり、13時くらいにはみんな回りたいところは回った感じ、14時にもなると撤収が増えスペースもだいぶ空き始めて、一般参加者の足も早くなり、だいぶ客足がにぶると言った印象。まあいつも通りかもしれませんが、人の絶対数はそれでも多かった気がします。コロナ前はどうだったっけ。コロナ前と遜色ないかちょっと多いくらいじゃないですかね?

今回の漫画は、直前まで内容が定まらずうんうんうなっていた結果、コミティア前の金土で9割描いて当日の朝4時にコンビニで印刷したので、結局いつものように突貫工事になってしまったのですが、出来にはいつもより遥かに満足しています。ここ数年だと一番よくできたんじゃないでしょうか。
不出来なところや妥協点は多々ありますが、今の自分のできる限りのレベルがここなんだという実感があります。

作業中の思い出は、まあ、土曜にひいひい言いながら描いてたら夕方になって突然千葉での飲みに呼び出されてホイホイ行ったので6時間くらいタイムロスしたことですかね……(飲み自体は大変楽しかった)。行き帰り、電車の中で漫画を描くという実績を解除しました。iPadを支える手の緊張感がすごかった……。
今回の教訓としては、とりあえず漠然とでもコマ割ってみたら手が先に進むんだということと、描けないものは(暇ない時は)描かなくてもいい(描けるもので置き換えろ)ということ、かな……。

あと、作業時間としては全部合わせても丸2日間弱くらいだと思うんですが、申し込んだ日から毎日時間を使って内容を考え続けていたわけで、そこがいつもぶち当たる問題なんですよね。描かない時間が長すぎる。
アイデアAを思いつく→ストーリーとして掘り下げる→完成不可能なことがわかる→完成可能なアイデアBを考える→ストーリーとして掘り下げる→完成不可能なことがわかる→アイデアCを……の繰り返しで時間を浪費する。今回は結局「これならイベントまでに書けそうだ」という案が固まらないままイベント一週間前になり、とりあえず行き当たりばったりで1ページ目だけ線画まで描いて、そこからまた詰まってイベント前々日になり……という感じ。
アイデア自体はそこそこあるんですが、それらを描くには基本的な画力と漫画やソフトの勉強が足りなすぎる。完璧な傑作を描こうとするなと誰かが言っていましたが、最低限の形にならなきゃ意味がない。今回の漫画はそういう自分の能力上の制約と時間的な制限を考慮した落とし所の産物であって、そこにたどり着くのにかなりの時間を要したというわけでした。
で、毎度のイベント期限のために勉強が足りないまま短時間で描いていっこうに成長しないみたいなことになっているので、その辺についてイベントとの折り合いの付け方を考えています。イベントには出たいけど、勉強してクオリティも上げたい。

なので、次回申し込む時はまたジャンルをその他にしようかなと思いました。普段の勉強の成果を出す感じの本にしようかなと考えた時、漫画ジャンルだと縛りが強いかなと。
いちおう前回参加時にその他だったんですが、青年漫画と比べてジャンルに立ち寄る人自体が少ないと感じて、今回青年漫画に戻したという経緯があります。その他、頒布物を見もせずに通路として素通りする率が高い気がするんですよね。青年漫画は多かれ少なかれ頒布物を流し見しながら通る感じで、今回告知ほぼなしでもたくさんの方に来ていただけたのはそうしたところも大きいと思います。
ただ、今回やっぱり「何か青年漫画っぽいのを描かないといけない!」という逃げ道のない強迫観念や焦燥感みたいなものが強くて、それはそれでちょっと負担だったのもあります。いや、まあ、別に青年漫画島だからといって青年漫画を出さないといけないわけではないんですけど。それにいつも漫画を描きたいという気持ちで申し込んでいることは事実ですし。
客入りと制作の気楽さどちらを取るか、という話になってくるんですが、それなら後者かなあと思う気持ちに今は傾いてきています。どうするかはわかりませんが……。

そんなところです。
コミティアに最初いつ参加したかというの、どこかに書いていると思うんですが、多分2014年とかだったと思います。同人誌は最初に書いたとおり15冊目。
その間創作活動を通じて色んな人と会ってきましたが、大体は疎遠になるなり見放されるなりお互い忘れてしまうなりして縁が切れてしまいました(SNSで相互フォローなのは縁が保ててるとは言いません)。昔はコミティアに出るのはそれらの人と会いたいからという目的もありましたが、今はただただ一人ぼっちで創作して一人ぼっちでイベントに出ているという感覚です。誰ともつながれていないのだから告知しても誰に届くこともないのでは、という虚しい感覚があったために、今回告知控えめで参加した面もあるかなと思います。虚しい感覚に現実を合わそうとしたのかも。
でも自分には即売会しか人と関わる機会がないという気持ちもあります。仕事じゃ心開ける相手いないし、仕事以外で人と話すことなんて即売会くらいでは。そういう意味では、スペースに来てくれる人にはかなり心を開いています。自分の作品見せてるんですから。だから本当に、スペースに来てもらえるのは嬉しいんですよ。

そういえば1年前のコミティア141に出したのが「コミティア141完全嘘レポ」という漫画で、あれは上記のような過去を懐かしむ今の孤独な自分を描いて、現実のコミティア141とリアルタイムで答え合わせをしつつ、過去のコミティアと比較する漫画だったと思います。これ書いててふと思い出したので読んでみたんですが、レポ漫のつもりだからか淡々としすぎてて、スペースに来てもらえる嬉しさみたいなものがちょっと足りなかったですね。
あと普通に読者目線で読んでたら、ラストちょっと怖かった。いや狙って描いたので、1年後の自分という読者相手に狙い通りの反応を貰えたのか。まあそれは良かったかも。もうまだ持ってる人はいないと思いますが、もしいたら、これ読んで思い出したら読み返してみてください。怖かったら教えてね。

まあしかし1年前の漫画がそんな感じなので、1年経っても言ってること変わらんなという感じで。
今回の雑感はこんなところで締めたいと思います。
次回お会いできれば嬉しいです。何がしかの告知はしますから……少なくともここでは。