以前、WAIS-IV知能検査を受けたことがある。
いつのことだったか忘れたけれど、2023年ではなかったことは確かだ。かといってそれほど昔でもなく、2020年よりは後だったように思う。
今度、通院した際に聞いてみようと思う。その際にはここに追記する。聞くの忘れるかも。
さっそく結果を書いてしまおう。
ほとんど日記帳
以前、WAIS-IV知能検査を受けたことがある。
いつのことだったか忘れたけれど、2023年ではなかったことは確かだ。かといってそれほど昔でもなく、2020年よりは後だったように思う。
今度、通院した際に聞いてみようと思う。その際にはここに追記する。聞くの忘れるかも。
さっそく結果を書いてしまおう。
2022年はこちら→https://nisezo.com/archives/6579
2023年上半期はこちら→https://nisezo.com/archives/6823
2023年も年間ランキングをつけてみようと思う。
2023年は上半期ランキングも作ったり、面白さ指標として感想に星評価を導入してみたりとしたのだけれど、年間ランキングの方はそれらを一切考慮せず、現在の考え方で一から作ってみる。
あと今回はコメントも少なめにするつもり。しんどいので。
ちなみに最下位以外はどの映画も楽しめたので、コメントが一見厳しくてもその点は留意してほしい。
というわけでまずは観た映画と時期一覧。
2月
アントマン&ワスプ クアントマニア
BTS: Yet To Come in Cinemas
3月
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
シン・仮面ライダー
シャザム!神々の怒り
5月
マッシブ・タレント
ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り
なのに、千輝くんが甘すぎる。
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME:3
名探偵コナン 黒鉄の魚影
聖闘士星矢 The Beginning
6月
ザ・フラッシュ
怪物
リバー、流れないでよ
スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
7月
君たちはどう生きるか
8月
バービー
9月
福田村事件
11月
ゴジラ-1.0
マーベルズ
鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
12月
ダンジョン飯 ~Delicious in Dungeon~
窓ぎわのトットちゃん
下半期はグッと映画を見る頻度が減った。これは上半期(というか5月)が調子良かったのだと思う。
上半期にBTSを入れたのもあり、ダンジョン飯も映画に換算した。
以下ランキング。ネタバレなし。
1位 ザ・フラッシュ
まあこれはもうね……。
マイケル・キートンのバットマンは反則だし、わざわざ引っ張り出してきて使い方が物足りないとかのよくあるパターンでなくめちゃくちゃ魅力的なのが良かった。ベンアフのバットマンも今作が一番良かったかも。
エズラ・ミラーのフラッシュも完璧だし、ストーリーもベタだけどめちゃくちゃ良くて、音楽も最高だし……好みも合わせてやっぱりこれが1番。
2位 スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
これもね……。
話が今作で終わってるか終わってないかは置いといて、とにかく何もかも良いよね……。何もかもという他ない。
話的な面では、スポットのキャラとグウェンのストーリーが特にいい。
これに関してはもう四の五の言わずに見てくれ!と言わざるを得ない。あ、前作はもちろん見といてほしい。そっちも面白いから。そして今作は多分それをはるかに上回ってくるから。
3位 バービー
笑えるところはしっかり笑えて、しんみりするところはしんみりする、泣けるシーンもある、いい映画だった。
あとは、男女とか個人のアイデンティティのテーマについて「ここまではもう十分話したよね、次に行こう」という感じで線を引いた作品かなと思う。
4位 エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
よくわからない映画だったけれど、なんだかんだで2023年に泣いたのはバービーとこれくらいな気がする。フラッシュも泣いたか?
もう内容も随分忘れたのだけど、人生に対する虚無感と家族関係がテーマだったように思う。
鑑賞時は今より幾分メンタルの調子が良かったのだけど、調子が悪くなり虚無感にとらわれている今の自分には、当時より刺さる内容かもしれない。
5位 ゴジラ-1.0
とにかくゴジラでブチ上がったのでここ。意外とゴジラでブチ上がったことない。しかも結構長い時間盛り上がれた。
敷島のキャラ造形も良くて、敷島という個人に強く結びついたゴジラ像というのも新鮮で良かった。
ただ後半の展開を見ると、戦争・戦後をエモな題材として消費しているだけなのでは?結局戦争やりたいの?とか、ひっかかる点はある。そのあたり掘り下げるとこの映画は無自覚に、日本一般に浸透する素朴な無思想という名の愛国保守思想を脚本にしのばせてしまったのでは?とも思う。多分わざとではないと思うのだけど。
それを差っ引いても個人的にはシン・ゴジラ超え。初代にはどうだろう。見た直後は初代に並ぶかと思ったけれどやはり一段落ちるかもしれない。とにかく良かった。
6位 窓ぎわのトットちゃん
単なるアニメ映画としても戦前戦中もの?としても傑作だと思う。質が高すぎる。
正直ゴジラ-1.0より下にするのは色んな意味でどうなんだろうと思ったけれど、なんか個人的な好みでやや感情にハマらなかったのを否定できないのでここ。
親は3回くらい泣いたらしい。
自分は最近メンタルがやばいので鑑賞時に抑うつ気味で感受性落ちてたのかもしれない。
7位 君たちはどう生きるか
これもよくわからない作品ではあったけれど、宮崎駿作品の中では実は結構楽しめた方だったりする。展開自体はわりと素直なアドベンチャー映画というか。
アニメーション映画としてはやはり最高峰の一角だし、見応えがある。
8位 シャザム!神々の怒り
子供も楽しめる笑えるヒーロー映画としてレベルの高い合格点を出してくれた。前作よりもグレードアップして視覚効果も豪華。
ビリーのドラマについては少し掘り下げ不足だったかな?と思った。
9位 リバー、流れないでよ
アイデアの勝利といった感じでめちゃくちゃユニークな映画になったと思う。短時間ループという舞台では難しいギミックを使って、一つの旅館を使った舞台劇をやり通したという印象。
ワンカット撮影って舞台劇的な側面もあるのかと気付きも貰えた作品で、バードマンも想起させられた(あれは舞台劇題材でワンカット撮影をしていた)。
愉快なだけでなくループに蝕まれる狂気もスパイスとしてGood。
10位 名探偵コナン 黒鉄の魚影
反則技の一点突破。ウワーッやりやがったこいつ!という感じ。
その他もファンサービス満載なのがちょっと面白い。最近のコナン映画ってこうなの?
11位 怪物
めちゃくちゃ見応えのある邦画。
そしてネタバレ要素が多すぎてコメントを書くのに困る。
ミステリー的な楽しみ方もできてそのあたりが好み。
ただちょっとしんどいからもう観たくはないかな〜……。
12位 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
犬神家的な怪奇ストーリーに妖怪を混ぜて、戦争や権力者のどうしようもなさを根本に据えた構成がとってもよくできていた。
ただ、個人的にはアクション要素がやや浮いて見えてしまった。とても気合いが入った作画ですごいのだけど、ない方がまとまっていたのではないかと思わなくもない。
あと終盤のコミカルな描写は観ててかなり気持ちが冷めてしまった。人物の醜悪さを描く上で悪いとは言わないけど自分にとっては限度を少し超えたコミカルさがあった。
しかし水木のキャラクターがとても良い。好きだ。
13位 ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
楽しい映画だった。
このあたりの順位になってくると楽しかった以外にあまり言うことがない。
実写マリオの雰囲気もあったのが嬉しかった。
14位 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME:3
MCU最後の希望と思って観たら、めちゃくちゃ良いという程でもないものの期待通りの良作でほっとした。
キャラクターの扱いにも不安があったものの丁寧な取り扱いで安心。
ストーリー自体は小動物の可愛さで盛られてる気もした。
なおその後にロキseason2という良作も出たのでMCUの作品パワーはまだまだ健在と安心した。
15位 ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り
明るいロード・オブ・ザ・リングと言った感じで、妥協のないクオリティのファンタジー映画。キャラも立っていて良かった。
予告編で笑いどころを見すぎてしまっていたのと、ちょっときついジャンプスケアがあったのが惜しかった。
16位 マッシブ・タレント
ニコラス・ケイジを観てるだけで楽しいところはあるけれどもちろんそれだけじゃない映画。
そういえばまだパディントン2を見てないな。
17位 アントマン&ワスプ クアントマニア
普通のMCU映画といった感じで普通に楽しめた。
途中、量子論の何がしかをビジュアル化したようなシーンがあるのだけれど、それがドラマ的にもかなり秀逸で良かった。
18位 マーベルズ
かなり軽めのMCU映画。
見ていて引っかかるところが結構あったのだけど、とりあえず体裁は整っているからいいかという気持ちにさせられる。
19位 聖闘士星矢 The Beginning
無難に楽しめるアクション映画。
肉弾戦はかなりクオリティが高くて見応えがあるものの、ドラゴンボール的超常バトルはやはり実写とは食い合わせが悪いのでは……と思わざるを得なかった。
20位 なのに、千輝くんが甘すぎる。
女性の性愛欲がにおいたつすごい映画だった。まあ女性向けラブコメ実写映画ってとれもこういうものなのかもしれないけど……。
女性でなくても終始なにやらニヤけながら観てしまうだろうと思う。(恥ずかしくて観れないかも)
21位 ダンジョン飯 ~Delicious in Dungeon~
TVアニメの冒頭3話を再構成して先行上映。
漫画の最初の方は既読なのですんなり入り込めたのだけど、アニメのテンポで見ると特殊な世界観の説明が足りず、冒頭なんかは初見だと何の話をしてるのか理解が難しいだろうなというところが多かった。
そのほかは劇場用でもない普通のアニメだなといった感じ。特に見所があったわけでもないけれど、普通に面白かった。あとやっぱりご飯がうまそうなのは良い。
22位 BTS: Yet To Come in Cinemas
さしてBTSに興味もなく観てしまったのでまあこんな感じの順位。
ライブビデオとしてならもっとじっくりライブや舞台裏を見せて欲しかったし、映像作品としてならもう少し工夫が欲しかった。
ライブでは見えにくそうな部分が大画面で見れたので、そこはファンにとってはいいかと思う。
23位 福田村事件
事件を取り扱った意義はあるけれど、その他はうーん……。
少ない史料に対しての脚本の肉付けの仕方や事実の取り扱い方、震災や虐殺の描写不足、現代の観客の感情のやり場について助け舟が多すぎる点なども不満が残る。詳しくは作品単独の感想でできるだけ見た直後の感覚を書いているかと思うけれど、一言で総合すると、なまぬるいという気がする。
奇しくも元旦に能登半島地震があり、避けてはいても時おりネット上で流言飛語や憎悪が飛び交うのを見かけると、その醜悪さにかなりゲンナリとした気分になる。関東大震災時はそこまで情報インフラが十分でなかったとはいえ、似たような状況はあったと思われる。
そういった現実と比べて今作はどうかと言うと、フィクションが現実(過去も今も)にかなり負けている気がする。現実の出来事に対してドキュメンタリーでなくフィクションだからできることと言うのがあった気がするのだけど、単にドラマ性の付加にしかなっていないような。
自分は現実に負けない気概のある映画を観たくてこの映画を観たのかもしれない。
24位 シン仮面ライダー
このランキング中唯一楽しめなかった。
あまりにも質が低く、自分の許容範囲を超えてしまった。お金はかかっているのだろうに使われ方がこれでは……。ビジュアルも演技もアクションもお話も全てがダサい。失笑すらできない。唖然。そういう感じだった。
こんな感じかな。
前の上半期ランキングと順序が変わっている点もあり、この順位が自分の中で絶対というわけではないので、まあ年明けのお遊びと思ってもらえれば。
ダンジョン飯 ~Delicious in Dungeon~を観た。12月10日立川シネマシティで鑑賞。
TVアニメの劇場先行上映で、冒頭3話分を再構成したものらしい。
特典の本目当てで観に行った。
質のいいTVアニメだなあという以上に特に感じることも無かったので、一応いまさらながら日記として書き留めておく。(TVアニメに対する感受性が低い)
ご飯の描写が美味しそうだったのはさすが。
しかしダンジョン飯というのは結構独特というかハイコンテクストな世界観だなあと思った。冒頭が結構説明無しに駆け足で進むのだけど(原作もそうだったっけ?)、初見では何を言ってるのかいまいちよく分からないだろうなと思う。原作既読(最初の数巻くらいだけ)の自分でも、なんだなんだ!?飛ばしすぎじゃないか!?とは思った。
原作が完結したらしいので、金欠だけど全巻買おうかと思っている。
劇場アニメ窓ぎわのトットちゃんを鑑賞。12月17日立川シネマシティ。
もう観てからだいぶ(2週間以上)経つのだけど、書く元気がおきずにダラダラと年が明けてしまった。なので記憶などはかなり曖昧になっている。
原作の方は未読。良書と名高いけれどあまり本には手が伸びず、黒柳徹子の子供時代の自伝的作品という知識だけあり。
落ち着きがなく感情表現が豊かなトットちゃんのキャラクター描写にリアリティがあり、面白かった。いや、自伝なのだからそりゃリアルだろうと思わなくもないが、黒柳徹子という人は自己認識が非常に細かく整った人だったのだなと思う。
特に落ち着きがない子供特有の一貫性のなさや関心の移り変わり、小さな出来事に対する感受性の高さと真剣さといった描写がアニメーション映画としても極めて高い説得力のあるものに仕上がっていて、良かった。
要所で挟まれるタッチの異なるアニメーションも効果的だったと思う。
キャラクターデザインは一見ギョッとする人もいそうな感じ(自分もギョッとした)だけれど、見てみるとこの作風にはハマっていたと思う。
以下、一応ちょっとネタバレ含むかも。
大変遅くなりましたが、コミティア146に参加しました。
スペースにお立ち寄りくださった方、ありがとうございます。
今回も本文8Pにらくがき1Pのコピー本を100円で頒布しました。
前回と比べて手応えは薄かったし満足できる出来とも言い難いですが、今回はずっと温めてきたネタを一つ描けたのでその解放感はあります。
反省点はやはり作画ですね。いくら絵が下手にしても描き込みや丁寧さ、資料の参照は必要。とはいえこれが今の自分の全力です。精進する他ない。今後はこの点に集中していきたい。
一人参加とはいえお買い物もしたいので、12時頃に離席して出歩きました。45分くらい離れてたので、ちょっとうろつきすぎたかな。回るのはもっと少なくてよかった。
ティアマガをいつも持ってきてるんですが、やっぱりいらないですね。ジャンル別マップは役に立ちますけど。現地に着いてからサークルチェックもほぼしないし。
iPadもなにか描くことあるかなと思って持ってきてますが、描くことはないですね。これもいらないかな。コミティアのために現地でなにか書く……という目的があまり自分になじまないのと、人が来た時に応対であわてるので……。どこでも描いちゃう人に憧れはありますが。
あとiPadって丈夫じゃないのであまり荷物がいっぱいのカバンで持ち歩きたくない……(中でひしゃげる事例がある)。
反省点の多いコミティアでした。
次回はどうなるか未定です。生活面がヤバイので。
147に申し込んではあります。
11月19日鑑賞。
ゲゲゲの鬼太郎には明るくない。
15年前(15年前!?)にノイタミナでやっていた墓場鬼太郎を観たのが唯一で、それ以前も以後も全然触れてこなかった。墓場鬼太郎の記憶も15年前となるともう全然ない(でも面白かったことは覚えている)。あとモノノケがダンス。
でもコンテンツ自体にはずっと興味はあって、なんとなくいいキッカケがあれば……とは思っていた。
この映画のことは前情報すら全く耳に入っていなかったのだけど、ちらっとツイッターで感想を見かけて、そんな映画が公開されているのかと心に引っかかっていた。
そして休日、たまに無性になんの用事もなく外に出たい時がある。そんな時に映画というのはピッタリで、サクッと観られる適度に興味の持てるものはないかと探したところ、この映画のことを思い出したわけだ。
まあ厳密にはやるべきことはたくさんあったのだけど、家にいるとなんだかやるべきことすらやれずに欲求も不満のままうだうだしているのが目に見えているので、ならいっそいったん放り投げて外に出た方がマシ……ということでもある。
事前の印象としては、ややダークめな作風なのかなと思っていた。
鬼太郎というとダークでふざけた印象と、子供向けヒーローめいた印象の二つがある。今作はどちらかというと前者で、墓場鬼太郎まではいかないくらいなのかなと。絵柄的には墓場鬼太郎よりだいぶシュッとした感じなので。
さすがに目玉おやじと水木らしき人間が主役であろうというのはわかって観に行った。
以下ネタバレ感想。とはいいつつ、書く余裕がなくて観てから時間が経ってしまって忘れたところも多いので、軽めで。
結果から言えば、ふざけた要素はなく、ダークな作風とヒロイックな作風のハイブリッドといった感じだった。
犬神家的な(横溝正史的な?)怪奇・土俗の要素と、妖怪バトルの要素が組み合わさって、他では見られないようなエンタメに仕上がっていると思う。
キャラデザが比較的垢抜けたデザインにされているのも、怪奇とヒロイックさの混じった作風とマッチしていた。
ただ、唯一、猫娘のデザインだけはもうちょっとダーク・怪奇に寄せられなかったものかと思う。今作は近年の子供向け鬼太郎のデザインの方向性を踏襲しているのだと思うけれど(というか子供向け鬼太郎の映画化なのか?)、今作の色調(雰囲気・色彩)の中ではあれだけなんだか世界観が浮いている。
あと、ゲゲ郎のデザインも、作風的にはどちらかと言うと元のごつい大男の方が良かったのでは、と思わなくもない。後日談となるスタッフロールでは結局(病のせいか?)ごつい大男になっているし。ただやはり主要人物はイケメンにしないと売れないのだろうとも思う。怪奇・土俗的なストーリーの雰囲気にもっと寄せて欲しかった気もするが、まあミスマッチという程でもないので、好みの問題か。
キャラクターとしては、やはり水木が秀逸だったなと思う。戦争体験をうまく人格に組み込めていて、特に能力もなく、ヒロイックでもなく、諦念と戸惑いの中で理不尽に抗う微妙な立ち位置がよく作られていた。ゲゲ郎より完全に主人公。
沙代も、都会に憧れて主人公にすり寄る田舎の令嬢というテンプレがあざといながらも可愛らしくて、悲惨な状況とのギャップで見ていて愛着がわいて良かったなと思う。それだけに連続殺人の犯人であることがわかり豹変する展開はショッキングに感じられて効果的だった。
ゲゲ郎もまあ、なんかどうしても目玉のおやじと結び付けづらいキャラ造形ではあったけれど、まあ単体として見ると好きになれるいいキャラだったと思う。
反面、時貞のキャラクターはちょっとアニメチックすぎたというか、立ち位置的には怪奇のど真ん中なのに、やけに表情豊かで変に踊ったりするし、シリアスな展開の中で妙に落ち着きがなく、演技もコミカルで、見ていて集中を乱された。
もっとこうなんというか、泰然自若としていて欲しいところがある。めちゃくちゃ小物にしか見えず、やっていることのスケールとのギャップが激しかった。
時貞が時弥に乗り移って以降、作品のトーンが変になっていたように思う。
あとは、バトルにちょっとミスマッチ感があった。
これはまあ、自分がゲゲゲの鬼太郎とバトルを結び付けられていないというのが原因だろうと思う。陰陽師たちとのバトルが始まった時には、なんか……ジャンル変わったな……と思ったものだ。
子供向け鬼太郎ではこういうバトルがよくあるのかもしれない。
音楽がいい感じだなと思ってたら川井憲次。
そんな感じかな。
個人的にはもう少しヒロイック抑えめの怪奇路線にふって欲しかったものの、けっこう子供も観に来ていたことを考えると、これくらいでいいのかもしれない。いや、これでも子供が観るにはダークで退屈だと思うけれど……実際途中で飽きてるふうな雰囲気を感じたし。
あと、特典の内容については、叶わなかった風景ということで、泣かせにきているなあと思った。
楽しめた度合い★★★★☆(かなり楽しめた)