雑記
映画を観た Cloud

Cloudを観た。10月14日、立川シネマシティにて。

オススメ度★★★☆☆

ダレ気味だったけど面白かった。
転売屋の主人公がどことなく不穏な状況に置かれてたり、追い詰められていくシーンなどは、さすが黒沢清監督と言うだけあって、イヤ〜な雰囲気が画作りから何からにじみ出ていてとても良かった。そのパートを退屈と感じる人もいるかもしれないが、個人的にはこの嫌な雰囲気が満ちているうちは緊張感があって全く退屈しなかった。
この感じは先日見た黒沢清監督の傑作Chimeにもあって、とにかく映像や音、出来事全てで不穏や緊張感が積み重なっていって怖さの予感になり、緊張感が持続し、怖い出来事が余計に怖くなるという良さがある。

予告編は見てはいたのだけど内容をほぼ忘れていたため、思ってたジャンルと少し違うな……?となった。ただ逆に忘れていたために、緊張感を持って映画を観られた面もあるかもしれない。そういう展開になるんでしょ、という予測を抜きにして、どうなるか分からないという状態になったから。
そういう展開の部分は個人的には結構ダレたかな〜と思う。

そういえば、今作にも登場している吉岡睦雄氏は最近観た映画だとChime主演の他にも化け猫あんずちゃんにも出演していて、今年観た映画で3作も目にしたことになる。あんまり同じ人を何度も見るということもないのでちょっと面白い。

以下ネタバレあり。

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映画を観た あの人が消えた

あの人が消えたを観た。10月13日、TOHOシネマズ立川立飛にて。

オススメ度★★★★★

めちゃくちゃ面白かった。
日曜日の昼間に時間を持て余してしまったので、本当はCloudとかベイビーわるきゅーれとかを観たかったものの、たまたま時間が合ってて少しでも興味あるのがこれしかなかったという理由で映画をチョイス。結果は大正解。
個人的にはChimeや侍タイムスリッパーに並ぶレベル。なんかここ1ヶ月ちょいで良い邦画たくさん見たな。ラストマイルも間違いなく今年を代表する邦画として頑張ってたし。

今作はライトな作品なので作品の出来が実際どう見えるかは人によると思うし、あくまで自分の好みに刺さっただけな可能性も大いにあるのだけど、個人的な気持ちとしてはとにかく是非とも観てみてほしい。
他の観客の評価を盗み聞きしても「とても面白かった」との声が聞こえたし。若いカップルから。デートにどう?

小説家になろう協賛で、なろう小説投稿者を軸に話が進むので、異世界転生ものというジャンルについて知っておくとベターだと思う。あとできれば令嬢ものも。別に話の本筋に関わる部分ではないのだけど。
簡単にざっくり説明すると、現実世界で死んだ不幸な人が異世界で生まれ直して(あるいは直接召喚されて)、与えられたスキルを使い冒険したりスローライフしたりと幸せにセカンドライフを過ごすのが異世界転生もの。
不幸な目にあっていた令嬢が自らの工夫や機転、そしてイケメンたちの助けによって令嬢として成功していくのが令嬢もの(シンデレラみたいなもん)。その悪役版が悪役令嬢(シンデレラの姉みたいな)。立ち位置が悪者なだけでやることは令嬢ものと同じで、悪役は破滅するという物語上の運命に抗って成功していくという感じ。悪役令嬢もので代表的なのがなろう小説の「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」で、これは異世界転生も混ざっている。
大体こんな理解でそれほど間違ってはいないと思う。

今作、一応標榜されてるジャンルとしてはミステリーなのだけど、あまりジャンルでくくりたくない(観たら多分わかると思う)。トリックもあるのだけど、非常に親切でわかりやすい作りの作品なので安心して引っかかって欲しいと思う。ただごく簡単なありふれたトリックをわかりやすく披露してくるので、見抜けてしまうとだいぶ虚無になる気がする。自分は見抜けませんでした。というか見抜く気もなかったのだけど。だから観る人は見抜こうとせずに観てほしい。伏線も細かすぎるものはない(と思う)のでいちいち気にしなくていい。
作中のトーンが一貫していない部分が多いので、絶えず楽しめるというわけではないし人を選ぶと思うのだけど、最後まで見て全て許せるかどうかがこの映画の評価を分ける気がする。

以下ネタバレ。

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最近観た映画オススメ度

なんの区切りでもないけれども、ランキングっぽいことをしようと思う。
星評価をオススメ度に変えたのもあるので、今年これまで観た映画をオススメ度でまとめてみる。
星三は多いので最近のやつだけ。
あと、オススメ度と自分が面白いと感じたかは別。あくまで人に勧めるならという感じ。

★★★★★ 観れたら絶対観てほしい
ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリデイ
Chime(映画館で)
侍タイムスリッパー(観ておく価値がある)
(10月15日追記:あの人が消えたもココ)

★★★★☆ オススメなに?と聞かれたらこれ
関心領域
オッペンハイマー
ルックバック(自分はあまり楽しめなかったけど他人は楽しめそう)

★★★☆☆ 殊更オススメはしないけど止めもしない
ビートルジュース ビートルジュース
ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(前作観ている人)
トランスフォーマーONE
ラストマイル
きみの色
化け猫あんずちゃん
デッドプール&ウルヴァリン
密輸1970
その他
(10月15日追記:Cloudもココ)

★★☆☆☆ ちょっと止めるかも
シビル・ウォー アメリカ最後の日
DUNE 砂の惑星 PART2

★☆☆☆☆ 悪いことは言わないからやめよう
ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(前作観てない人)

映画を観た トランスフォーマーONE

トランスフォーマーONEを観た。10月12日、立川シネマシティ、吹替版。

オススメ度★★★☆☆

面白かった。映画選びで迷うならこれ選んどけば無難。
めちゃくちゃ面白かったというわけでも自分に刺さったというわけでもないんだけども、この手のやつに期待するものが過不足なく詰まっていて無難に楽しめる。話運びも上手で飽きずにテンポよく観ることができる。CGアニメとしての映像のクオリティというか見栄えもすごい。
トランスフォーマーが全然わからなくても序盤で説明のある用語を把握できればなんとかイケる。えーと、プライム、エネルゴン、コグ、マトリクス、クインテット星人(間違い)……もう忘れつつあるけど。とにかくイケたんだよ!

過去のトランスフォーマー映画もわりと観たこと自体はあるんだけど、なんというか、よく知らんロボたちがよく知らん関係性でよく知らん戦いをしている!という感じだった。
そこのところこの映画は、よく知らんロボたちのよく知らん関係性をスタートから説明してくれるオリジン映画なので、初めて話についていけた感があった。

そう言えば主役二人の名前、最終的にオプティマス・プライムとメガトロンになることの印象が強く、劇中ほとんどの間、この二人なんて名前だっけ……何回聞いても覚えられないな……と思いながら見ていた。
このあたり、吹替版だから聞き取りづらくて良くなかったのかもしれない。自分には目で見れる字幕が合うのかも。

映画を観た ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ

ジョーカー:フォリ・ア・ドゥを観た。10月12日、立川シネマシティにて、字幕版、極上音響上映。
知らなかったのだけどこの映画IMAX画角らしいので、これから観る人はIMAXで観た方がいいかもしれない。自分は普通の画角で観ました。

オススメ度★★★☆☆

面白かったは面白かったのだけど、人を選ぶと思う。
ジョーカー1を観たことがない人にはむしろ観るなと言いたいし、観たことがある人にも手放しにオススメはできないものの、しかしジョーカー1を観て好きだったならここまで観るべきだろうという気もする。
(追記:反面、1を嫌いだったとしても今作も合わないとは限らないので、興味があればどうぞ。)

ジョーカー1は絶対に観た上で今作を観た方がいい。そもそもジョーカー1の話を大前提にした話なので、単独作として観るのは厳しい。

自分の印象を端的に言うと、「ジョーカー1を好きなあなたは、アーサーとジョーカーどっちが好きなの?」とずっと観客に問うてくる映画だなと思った。
その問いかけに意味があるのかという気はするけれど、とにかくやりたいことはそれなんだろうと解釈した。

登場人物については、相方となるレディーガガ演じるリーが魅力的なキャラじゃなくて困ってしまったところはある。なんだこいつと思いながら見ていた。
人によるとは思うけれど、個人的にはこのキャラがこの映画の最も大きな欠点だと思っている。

軽いネタバレだけど人によっては必要な情報だと思うので書いておくと、この映画はかなりのミュージカル映画で、とにかく歌いまくってその中で現実と虚構も混ざりあって話が進んでいく。
(追記:語弊があったというか、自分の理解が浅いのだと思うのだけれど、この映画はミュージカルじゃないと言う人も多いので、そこは追記しておきたい。ただ何にしても、歌うシーンはかなり多い)
心の準備ができてなかったのか鑑賞後に戸惑っている観客が劇場におり(こんなミュージカルって知ってた?いや……なんて会話をカップルがしていた)、知らずに見て戸惑いばかりで鑑賞体験が終わるのもアレだと思うので、一応書いておく。
自分はうっすら前情報で知っていたし、別に知らずに見てもミュージカルだったくらいなら鑑賞姿勢を修正可能なので、特に問題はなかった。
ただ、どの歌も意味がよくわからなかったなとは思う。色々なニュアンスの込められた複雑な歌詞を全部汲み取るのは自分には無理。結果、歌のシーンの多くがあんまり飲み込めず、なおかつその度にストーリーが止まるので、全体としてテンポが悪く感じたというのはある。

以下は重めのネタバレ含む。

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映画を観た シビル・ウォー アメリカ最後の日

シビル・ウォー アメリカ最後の日を観た。10月11日、TOHOシネマズ立川立飛にて、IMAX字幕。

オススメ度★★☆☆☆

個人的には微妙で、退屈した。話が薄い。アメリカの内戦である意味を感じない。アメリカ人の分断を描いた映画にはなっていないと思う。
戦争のドンパチが好きな人はたまらないと思う。音も迫力があり、画面も没入感がある(ように感じた)ので、IMAXで見ることを強く勧めたい。自分も戦争シーン自体は楽しめた。
頻繁に挿入される挿入歌も曲調とシーンとのミスマッチをあえて狙っているように聞こえて面白い。
ジャンル的には、ポストアポカリプス、ロードムービー、戦争モノのミックスなので、それらにピンとくる人はどうぞ。
個人的には今年見た中だとフュリオサと同じくらいの面白さだったかな。
たくさん映画やってる中でどれか勧めるとしたらこれは選ばないかなという感じ。

作品全体として「戦争でこんなに悲惨な殺し合いの世界になりました」という描き方をしているのだけど、ポストアポカリプスで悲惨な世界と言われてもそれは映画ではよくある話。独自の味付けが欲しい。内戦や分断を味付けとして使うならそこを掘り下げて欲しい。
でも描かれるのは単調な残虐さだけ。同じ国の人々が意見や思想、地域、人種の対立で分断されているのではなく、単に銃を持った頭おかしい個人と話が通じないだけ。
そういう意味で一番期待感があった「どの種類のアメリカ人だ?」のシーンも、緊張感はたしかにあって凄いけど期待はずれ。予告編では一見人々の分断を表す象徴のようなシーンになっていたけど実際は……。

これ以上不満を書くのはネタバレになることを避けられないので以下ネタバレ。

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