☆☆☆
ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディを観た

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディを観た。7月13日と7月15日。大分シネマ5にて。字幕。

2回見た事からも伝わると思うけれどかなり良い映画。(まあ2回目は付き添いだけど、自分から勧めたようなもんなので)
70年代を舞台としてレトロタッチで緩やかに穏やかに紡がれる優しい物語。なので劇的な盛り上がりを求める人には向いていないかも。
小さな秘密が明かされたり、非日常的(タッチは日常的)な環境下で互いを思いやったりしながら、各キャラに少しづつ変化が積み重なり、次第に大きな変化をもたらしていく。
自分の理解は浅いとは思うけど、概ねそんな感じの映画。

今作の個人的MVPはアンガス・タリー役のドミニク・セッサ。整った顔に長身細身のルックスが魅力的なのはもちろんのこと、憎たらしく大人ぶってみせる反抗的な子供の顔から、幼い無邪気な子供の顔まで、そのグラデーションを見事に演じ分けてみせている。カメラの前に立つのも初めてというのが信じられないのだけど、映画は総合芸術なので、その助けもあるとは思う。

自分の中ではこの映画の軸にあるのはそれぞれのキャラの悲しみ、孤独に寄り添う物語だと思っていて、とりわけその中でも子供に対して大人が負う責任というのが主に描かれているように思う。子供が大人に学ぶように大人も子供に学んで変化していく物語ではあるのだけど、最大のキーになるのはやはりアンガスに対して大人がどう向き合うかだ。
まあそういう意味で、ホールドオーバーズは実質ブルーアーカイブ、なんて誇張オタク構文をツイートしてしまったのだけど、さすがにズレすぎかと思ってすぐツイ消しした。

面白さはまあ、とりあえず星四つかな。
★★★★☆

密輸1970を観た

密輸1970を観た。7月15日、大分シネマ5bisにて。字幕。

予告を見た印象として、気楽に楽しめるエンタメ作品だろうなと感じて観に行ったら、実際その通りの映画だった。
その通りというか、思ってたよりも軽くて、言語さえ日本語であれば、コメディ混じりの邦画アクション映画と言われても何も疑問に思わない気がする。
個人的には韓国映画には日本映画と違うものを求めているので、邦画と似たタッチの作風なのは若干期待はずれという印象。

水中を含めてアクションは見応えがあって緊迫感もあるし、ストーリーも二転三転して面白い(というか二転三転する上にそれぞれの思惑が絡まっててよくわからない)。
ただ、ある程度好きになれるキャラクターがマジで一人もいなかったので、ちょっと引いた目線で見ることになってしまった。

あと、1970年代の韓国の雰囲気ってこんな感じなんだ〜という面白みもあった。

星三つくらい。
★★★☆☆

クワイエット・プレイス:DAY 1を観た

クワイエット・プレイス:DAY 1を観た。7月14日、TJOYパークプレイス大分にて。字幕。

待ち時間に鑑賞。クワイエットプレイスシリーズは完全に未見で、音に反応するモンスターが襲ってくるホラー映画という認識くらいしかなかった。

ホラー・モンスター映画としてはそこそこで、特別これが感情に響いたというものはなかったものの、十分怖がることができたし、主人公の末期癌患者サミラを軸にしたストーリーもとても良かった。日々激痛と死の恐怖と戦っている主人公の極限状態での選択が本作を普通のモンスター映画とは違うものにしていると思う。
いわゆるビックリ演出がけっこうあったのは気になるけど。

ただ、この映画については主人公の猫の結末について致命的なネタバレをSNS上であらかじめ食らっていたのが痛かった。猫の運命についてもどうなるのかハラハラしたかった。
動物が酷い目にあうかどうかが観ない理由になり得る人に対して、良かれと思ってネタバレをしたようだけれど、関係ない人にとってははた迷惑だなと思う。

面白かったので星三つくらい。
最近星三つくらいが多い気がする。自分の中の基準が変わってきたのかもしれない。
★★★☆☆