☆☆☆
関心領域を観た

関心領域を観た。
6月4日、TOHOシネマズアミュプラザおおいたにて。字幕。
(なお、7月3日にも立川シネマシティにて2回目鑑賞。極上音響上映。字幕)

感想というよりメモ。ネタバレほんのり含む。

観る前は、アウシュビッツ収容所の隣に住む家族という前情報と、関心領域というタイトルから、何の変哲もない一般家族がアウシュビッツの壁内の惨劇に対して無関心であることを軸にした映画なのかと思っていた。
実際観てみると、まあ無関心と言えば無関心なのかもしれないが、そもそもアウシュビッツの所長一家であり、冒頭からして捕まったユダヤ人から接収した服をもらってきたりとか、収容所の焼却炉の話を家の中でしてたりとかしていて、ガッツリ事情を知っている感じがあるし、塀の中の音もまあけっこう聞こえるし、めちゃくちゃ家に執着するしで、無関心というよりは全て承知の上で生活しているという感じがある。自分はこういう状況を無関心と表現するのには違和感がある。
終わりまで観てもその点は納得がいかなかったので、後で調べたところ、そもそもこの映画とか原作の小説が出る前から、収容所の周辺の区域が関心領域と呼ばれていたらしかった。つまり、もしかすると、本来のタイトルの意味は関心の領域といった抽象的なものではなくて、アウシュビッツ隣接エリアくらいの意味だったのかもしれない。そちらの方がしっくりくる。

家や庭でのシーンは終始塀の中から聞こえる音や声が環境音として聞こえてくる。画面の中のなんでもない暮らしや会話が続く一見退屈なシーンだけれど、塀の中の音とともにあると、塀一つ向こうの惨劇を想像しながら見ることになり、独特の緊張感が生まれる。と同時に、それらを環境音としてこともなげに暮らしている登場人物たちの異常性にもまたハラハラする。特別なことは起こらないし、塀の外ではあるけれど、ここにあるのもまた異常事態なのだ。だから関心領域の外から来た人間には耐えられないのかもしれない。
そしてだんだんと塀の中の音がはっきり聞こえてくるようになる。

ネガで映されるシーンの緊張感も良かった。

音楽のほとんどない映画だけれども、数少ない音楽が秀逸で、こちらの不安を煽ってくる。オープニングはもちろん、劇中では音楽とも音ともつかない嫌な音が響く。
エンドロールの音楽も良い。エンドロールの音楽でここまで衝撃を受けたのは、自分の中ではダーク・プレイス以来だ。

話としてはとくに取り立てて何か大きな出来事が起こるわけではないのだけど、不思議とヘス一家の行く先が気になってしまう。
観客が現代のシーンで初めて塀の中に何があったかを知ることになる構成はうまいと思った。

とりあえず星四つ。かなり面白かった。
★★★★☆

劇場版名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)を観た

劇場版名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)を観た。
6月4日、TOHOシネマズアミュプラザおおいたにて。

感想というよりメモ。ネタバレなしで。

大分駅にてめちゃくちゃ待ち時間が生じたのでこれにした。なお、これだけだと足りなかったので、すぐ後に関心領域を観た。

内容には良くも悪くも全然期待していなかった。コナンだし。
最近の漫画の動向は全然知らないものの、一つ前の映画は一応観たので、まあ似たようなもんだろうと。
ただ、服部と和葉の恋の行方をアピールしてくるので、ひょっとして前作並の爆弾が投下されるのか?という期待だけは正直あった。

観てみると、まあなんというか、バカばっかで面白かった。
そんなもん使えるわけねーだろとか、そうはならんやろとか、結局そういうオチかいとか、突っ込みながら見れた。
まあ、犯人の推理は全然当たらなかったけど……。

星はとりあえず三つ。面白かった。
★★★☆☆

劇場版ウマ娘プリティーダービー 新時代の扉を観た

劇場版ウマ娘プリティーダービー 新時代の扉を観た。
6月2日、T・ジョイパークプレイス大分にて。

感想というよりメモとして。

丁度パークプレイス大分にて数時間の待ち時間が生じたので、その空きにすっぽり入る映画を探してこれにした。
あぶ刑事と迷ってツイッターのアンケ機能で聞いたら、断然ウマ娘の票が多かったので。

そもそもウマ娘というコンテンツについてけっこう疎い。
馬を擬人化した女の子が走る。レースで勝ったらなぜかアイドルみたいになってセンターで踊る。くらいの認識である。
アプリもリリース時にリセマラをしたが結局全然やらないままに終わった。
そのレベルの認識で大丈夫なのだろうか。というか、ウマ娘がレースで競争するという大前提を受け入れられるだろうか。

結果を言うと、まあ、大丈夫だった。
その服装で走るのは無理があるだろうとか、走ってる最中に叫びすぎじゃないかとか、色々疑問をぐっと飲み込む必要はあったけれど、基本的には熱いスポ根ドラマとして十分楽しめた。
実際の競馬の歴史になぞらえたストーリーなのだろうと途中で気が付いたけど、特にその辺の前知識がなかったので、ピークに感じた盛り上がりがその後も続いたりして、終始飽きずに見ることができた。
アニメならではの演出・視覚効果も豪華で観ていて面白かった。

しかし、フジキセキの勝負服が出た瞬間すべてを持っていかれてしまった。それはずるいって。

あと、これだけ泥臭くやって、走るのが本能だ、ってやっといて、最後にいきなり歌って踊るんかい。仰天した。いつ練習してんだよ。
そこは別になくてよかったんじゃないか。ウマ娘ファンにとっては譲れないところなのか。まあ、ウマ娘ファンのための映画だもんね……。

星は今のところ四つくらい。かなり面白かった。
★★★★☆